更新日:2023年11月1日

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No.539「○○だから・・・」

わたしがリーダーを務める部署に、外国人のジンさん(仮名)が配属されることを伝えられました。

その日の夜。夫に「うまくやっていけるか不安なんだよね…」と伝えると、夫からは「その気持ちは分かるよ。でも、会う前からそんなに気にしない方がいいと思うけどな」と返されたのでした。

ジンさんが初出勤すると、わたしが思っていた不安が現実のものとなりました。会話については、ジェスチャーを交えれば、お互いの伝えたいことは理解できますが、時間がかかります。

また、習慣の違いは思っていた以上に大きいものでした。わたしが仕事の決まりや流れを一つ一つ説明すると、そのたびに「なぜですか?」「違うんじゃないですか?」と返され、イライラしました。わたしは一人昼食を食べながら「本当にうまくやっていけるのだろうか…」と思い、ため息が出ました。

それから数日後。新商品の開発会議でのことです。これといったアイデアが出ず、重たい空気が漂う中、ジンさんが「ちょっといいですか?」と発言したのです。「また始まった…」と思い制止しようとしたところ、ジンさんはわたしたちが思いも付かなかった考えを次々と提案しました。いつの間にか、みんながジンさんを囲み、次々に質問する光景を見ながら「外国人だから…」と思っていた自分を反省したのでした。

仕事が落ち着いた週末。夫婦で近所を散歩していると、外国人や高齢者、車いすユーザー、子どもなどとすれ違いました。公園のベンチで休憩しながら「いろんな人が身近にいるのに、見ているようで、見ていなかったな…。『自分とは違う』っていう意識が、避ける気持ちになっていたからかも…。これからは関わりを大切にしようと思う。分かり合うためには、お互いを知ることが大事よね」と話すわたしを、夫は笑顔で見ていたのでした。ズータン
 

 

「差別はいけない」「差別はしていない」と思いながらも、思い込みや決めつけによって、相手を見ていることがあります。ちょっと立ち止まって、まずは自分自身を見つめ直してみませんか?

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教育委員会事務局教育部人権・同和教育課 

電話番号:(097)537-5651

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