更新日:2023年10月1日

ここから本文です。

No.538「知ること、考えること」

もうすぐ地域の秋祭り。中学生になった今年は、大人みこしに参加できるとあって、いつも以上に楽しみにしていました。お祭りの練習では「息を合わせて!」と指導してくれる大人たちからの声もあり、少しずつ担ぎ方のこつを覚えていきました。肩が少し痛かったけど、充実した気持ちで友だちと休憩していると、いつも指導してくれている女性が「担ぐ姿、かっこよくなったね」と話し掛けてきました。「ありがとうございます」と返事をすると「昔は、女性はおみこし担げなかったの知ってる?」と聞いてきたのです。どう答えていいか分からずに黙っていると、近くにいた高齢の男性が語り始めたのです。

話し掛けてきた女性を見ながら「この子らが中学生になったころ『わたしたちもおみこしを担ぎたい』って訴えてきてね。当時は男性が担ぐのが当たり前だったから、戸惑ったよ。でも、祭りに対する想いを感じたから、みんなで話し合うことにしたんだ」と言うのです。続けて「伝統は大切だから急に変える必要もないって言う人もいてね。そもそも何で女性は担げないのか自分たちの世代では、誰も説明できなくて。それから何度もみんなで意見を出し合いながら話し合いを重ねていくうちに、最終的には『昔から…』に縛られることなく、みんなが楽しめるようにしていこうってなったんだ」と話してくれたのです。それを一緒に聞いていた女性は「真剣に話し合ってくれてうれしかった。ますますこの歴史あるお祭りを大事にしていこうって。そのたくさんの想いを今の子どもたちにも知ってほしいなと思う」と。

わたしは、初めて聞いた話に驚きながらも、まずは「知る」ことが大切。そして「なぜ?」「どうして?」を考えることが大事だと感じたのでした。キッピィ

 

「昔から…」というだけでなく、まずはさまざまな背景や意味を知ることです。そして、お互いの意見を尊重しながら、みんなで考えていくことが大切ではないでしょうか?

お問い合わせ

教育委員会事務局教育部人権・同和教育課 

電話番号:(097)537-5651

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページは見つけやすかったですか?

このページの内容はわかりやすかったですか?

このページの内容は参考になりましたか?

ページの先頭へ戻る