更新日:2022年5月1日

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No.521「性別って関係あるの?」

娘は、中学校で初めて野球部に入りました。娘が野球をしたいと言いだしたとき、わたしは娘が心配で「え、女の子で野球部?」と言いました。しかし、娘はどうしても入りたいと言って聞かず、その後同じように声を掛けるたび、娘はムッとして不機嫌になるのでした。
ある日、娘が練習中に顔にできた擦り傷の手当てをしていました。わたしは「女の子なのにそんな傷をつくって。やっぱり野球は無理よ」と言うと、娘はわたしをにらんで「何が無理なの?知らないくせにそんなこと言わないでよ。うるさいなぁ」と言いました。わたしも負けずに「あなたのことを心配して言ってるのよ。女の子なんだから、今からでも他の部活にしたらいいのに」と強く言い返してしまいました。すると、娘はわたしをじっと見て「野球をするのに性別って関係あるのかな。わたしが男だったら、お母さんそんなこと言ってないよね。わたしのことを心配してくれるのはうれしいけど。女だからっていう理由で、自分のしたいことを我慢しなきゃならなかったら、お母さんは耐えられるの?わたしはそんなのおかしいと思う」と言ったのです。娘の言葉を聞いて、わたしは何も言い返せませんでした。
後日、練習を見に行くと、楽しそうに他の部員と練習している娘の姿がありました。娘がチームメイトと生き生きと過ごしている姿を見て「本当に野球が好きなんだなあ」と思った瞬間、娘に対するわたしの心配は、一方的な自分の考えを押し付け、娘の生き生きとした姿や可能性を奪おうとしていたことに気付いたのです。
練習を見に来ていたわたしに気が付いた娘が、笑顔で手を振ってくれました。わたしは、これからは娘の一番の応援団長でありたいと思いながら、笑顔で手を振り返しました。ズータン

 

本人が選べない性別や生まれ、国籍などを理由に、その人の可能性を奪うことはあってはなりません。
相手の思いや願い、その人らしさを尊重することが大切ではないでしょうか。

お問い合わせ

教育委員会事務局教育部人権・同和教育課 

電話番号:(097)537-5651

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