更新日:2020年1月15日

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No.494「出会い」

元日の朝、「あけましておめでとうございます。おじゃまします」と明るく元気なあいさつが響いてきました。娘の親友のはなさん(仮名)が、初詣の誘いに来たのでした。楽しそうに出掛ける二人を見ながら、はなさんとの出会いを思い出しました。
出会いは、娘が小学校5年生の二学期途中のことでした。娘が帰宅後、「はなさんっていう転入生が来たの。もう友達になったのよ」と興奮気味に話すので、わたしは「仲良くなれてよかったね」と答えました。
数日後、わたしの友達に、「娘さん、はなさんと仲がいいんだってね。こんな時期の転校なんて、きっと前の学校で何かあったのよ。大丈夫?」と言われ不安になりました。夫にそのことを話すと、「友達が増えたんだから、いいじゃないか」という言葉が返ってきたのでつい、「何かあったって聞いて気にならないの?心配だから言ってるのよ」と強く言ってしまったのです。
そんな事があった翌日、娘が「今度、はなさんを家に誘ってもいいかな?」と尋ねると、夫はすぐに、「いいぞ。連れておいで」と言いました。わたしは友達の言葉が頭に浮かび、「ちょっと考えさせて」と言うと、娘は不安そうにその場を離れました。
わたしは夫に、「相手の親がどんな人かも分からないし…」と気持ちを伝えると、「娘のことは心配さ。でも、会ったこともない人を憶測で判断するのはおかしいよ。自分だって、そういう風に思われたら嫌だろ?会ってみようよ」と夫は言いました。
次の日曜日、はなさんが遊びに来ました。娘の部屋からは、二人の楽しそうな笑い声が聞こえてきました。
もしあの日、はなさんに会っていなければ、二人が楽しそうに初詣に出掛ける今日の姿を見ることはできなかったと思います。
nabi
うわさ・憶測などの情報は、聞いた人の心に決め付けとして残ります。わたしたちは、その決め付けというフィルターを通して相手を見ることがあります。また、インターネット上では偏見や誤った情報が流出している現状もあります。
わたしたちの心にかかるフィルターを見つめ直していくことが、よりよい人間関係をつくっていくことにつながるのではないでしょうか。

 

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電話番号:(097)537-5651

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