更新日:2023年9月5日

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No.537「相手の立場に立って…」

わたしは、毎朝バスで通勤をしていますが、この時間帯の車内はいつも満席でたくさんの人が乗っています。

先日、いつもは見掛けない高齢の夫婦がバスに乗ってきました。松葉杖で歩く妻を夫が支え「すみません」と謝りながらやっとのことでわたしの座席付近の手すりにつかまりました。わたしは、その夫婦をチラリと見て「こんな混雑しているバスに乗らなくてもいいのに」と思いながら、すぐに手元のスマホに視線を落としました。すると、近くに座っていた二人組の高校生がスッと立ち上がり「よかったら座りませんか」と声を掛けたのです。バスを降りるときには「降ります。通路を開けてください」と周囲に呼び掛け、夫婦と一緒に降りていきました。わたしはその様子を見ているだけでした。

その日の昼休み、同僚に今朝の出来事を話しました。同僚は「わたしも同じような経験があるよ。病院の予約があってどうしても朝早いバスに乗らないといけなかったの。子どもを抱っこして、ベビーカーと荷物を持ってバスに乗ろうとしたんだ。時間がかかると思い、後ろの人に『お先にどうぞ』って言ったの。そしたら『大丈夫ですよ。お手伝いしましょうか』と声を掛けてくれて、しかも荷物を持ってくれたの。その様子に気付いた運転手さんは『慌てずに乗車してください』とアナウンスしてくれて、とってもうれしかった」と話したのです。

わたしは、朝の出来事を思い出しドキッとしました。あの夫婦も理由があってバスに乗ってきたはず…そのことに気付かないばかりか、乗らなければいいのにと考え何もしなかった自分。それに比べてサッと行動した高校生の二人。相手の立場に立って考えることができなかった自分を恥ずかしく思ったのです。

帰りのバスの中で今日のことを思い出していると、地図を見ている外国の人や赤ちゃん連れの親子、大きな荷物を持った人…いろんな人がいることに気付いたのでした。ナビー

 

相手の立場に立って想像することが大切です。そうすることで、きっとたくさんの「気付き」があるはずです。

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電話番号:(097)537-5651

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