更新日:2022年7月25日

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No.524「気付くことから・・・」

「子どもが小学生になった途端、習い事を勧誘する電話やダイレクトメールが届くようになったんだよな…。うちだけかな?」と仲のいい同僚から尋ねられました。わたしが「うちもだよ。住所や電話番号をむやみに教えた覚えはないんだけど、どこで情報を得たのか不思議だよな。お互い気を付けようぜ」と伝えると、同僚は「俺たちが気を付けることなのか…」とけげんそうに答えたのでした。
親切のつもりで言ったのに、何が気にさわったのかと疑問に感じながら、一人昼食に向かう途中、点字ブロックの上に置かれた自転車に気が付きました。「誰だよ、ここに置いたのは。危ないだろ」と腹立たしい思いで自転車を動かし終えたとき、同僚に発した「気を付けようぜ」の言葉を思い出したのです。
わたしは急いで会社に戻り、同僚に今あった出来事を話しました。そして「点字ブロックの上に物を置くことが問題なんだから、その行為をなくさないといけないんだ。さっきの勧誘の話も、俺たち情報を知られる側が『気を付ける』ことは大事だけど、それは本当の解決にはつながらないよな」と伝えました。
うなずきながら話を聞いていた同僚は「覚えてるか?昔、出身地を理由に、俺が結婚を反対されたときのことを。親身に相談に乗ってくれて『生まれは、本人に責任のないことだろ。それを理由に結婚に反対するなんて差別だ。お前は絶対悪くない。差別をする人が悪いんだ』って言ってくれたよな。あのときは本当にうれしかったし、心強かったよ」と言ったのです。
「そうだったな。差別は、する側の問題なんだから、される側に『差別されないように気を付けろよ』って言うのはおかしいよな。分かっているつもりだったんだけどな…。ありがとう」と言うわたしに、同僚は笑顔で応えたのでした。
ズータン

部落差別をはじめあらゆる差別を解消するためには、わたしたち一人ひとりが「差別はする側の問題である」という認識を持つことが大切です。


※8月は「差別をなくす運動月間」です。
ちょっと立ち止まって、日常生活の中の当たり前を見つめ直してみませんか。

 

お問い合わせ

教育委員会事務局教育部人権・同和教育課 

電話番号:(097)537-5651

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