更新日:2021年9月16日

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No.514「変えることで・・・」

先日、職場で出産の報告を受けました。わたしが「おめでとう」と伝えると、彼は何か言いたそうな表情でしたが黙っていました。その様子が気になったわたしは「どうした?子どもはかわいいだろう?」と声を掛けると、「実は、育児休業を取りたいのですが…」と言われたのです。驚いたわたしは「えっ、頼れる人は誰かいないのか?」と尋ねました。
育児休業制度があり、取得を推奨しなければいけない事はもちろん知っていました。だから、最終的に「分かった」と彼に言ったものの、男性からの申し出がこれまでなかったので、困ったことになったと一人悩んでいました。そんなとき、長く付き合いのある取引先の人が会社に来たのです。
仕事の話を終え、わたしが「ちょっと聞くけど、育児休業を取得した社員はいる?男性で…」と尋ねると、その人は「いたよ。自分が関わったんだ。それがどうかしたの?」とさらりと答えました。わたしが、先ほどの出来事を説明すると、休業に入るまでに必要な手続きや仕事の割り振りなどをどのようにしたか丁寧に話してくれました。話を聞いて少し安心したわたしにその人は「彼は申し出るのに勇気がいったと思うよ。まだまだ『男のくせに』とか厳しい見方があるからね。自分も以前は同じ考えだったから、きっと言いづらい雰囲気を作っていたんじゃないかなあ。そう思うようになってから、対象者には『育児休業は、いつから取りますか?』と自分から声を掛けるようにしたんだ。みんなそれぞれにいろいろな思いを抱えているからね」と言いました。
話を聞きながら「頼れる人は誰かいないのか?」の言葉が、彼にどう伝わったのかを考えるとドキッとしました。安心して育児休業に入れるように、彼と一緒に準備を進めていこうと思いました。

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誰もが自分の思いを言い出しやすい環境づくりは、わたしたち一人ひとりの意識を変えることから始まるのではないでしょうか。

 

※男性の育児休業取得促進や育児休業を取得しやすい雇用環境整備などを求めた、改正育児・介護休業法が2022年4月1日から段階的に施行されます。

 

お問い合わせ

教育委員会事務局教育部人権・同和教育課 

電話番号:(097)537-5651

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