更新日:2025年12月23日

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No.565『いろんな見方で』

わたしは最近、サークルの先輩と自転車販売店でアルバイトをはじめました。
ある日「補助輪を外したくて」と親子が来店しました。わたしが作業をしていると、自転車のメンテナンスの質問もたくさんされました。見送り後「補助輪を外すくらいお父さんでもできると思うんですけどね、結構時間かかっちゃいました」と少し愚痴っぽく話すわたしに、先輩はただ苦笑いをするだけでした。
アルバイトが終わり店を出ると、公園からこどもと女性の声がしてきました。一生懸命に励ます声の方を向くと、昼間に担当した親子が自転車に乗る練習をしていたのです。真剣な表情だったこどもが「あっ自転車の!」とわたしに気づいて、親子で笑顔を見せてくれました。「もしかして、あれからずっと二人で特訓してたんですか?」と声を掛けると「気が付いたらこんな時間になってて…でも、わたししかいないので、二人で頑張ってます。自転車のこと詳しく教えてくださってありがとうございます」と返してくれました。わたしは「ひとり親なのか…」と思うと同時に、先輩にこぼした自分の言葉を思い出したのです。
次の日、アルバイト先で昨日のことを先輩に話しました。「補助輪外したお客さん、ひとり親だったようで。あんなふうに決めつけてしまって、これって偏見ですよね…」と。すると先輩は「そうかもしれないね。でもこの間、ピンクの自転車を勧めた男の子にかっこいいって喜ばれてたでしょ?それと年配のお客さんに、この自転車派手かなって相談されたときも、そんなことないって即答してたよね。人と接するとき、あなたのようにしていきたいなって、あのとき感心したんだよ」と言ってくれました。
親子との出会いをきっかけに、自分の中の無意識な部分に気付き、いろんな見方ができる自分でありたい、そう思えたのです。

おおいた市人権イメージキャラクターキッピイ

決めつけは、場合によっては偏見や差別につながることがあります。自分の中にある「決めつけ」を見つめ直してみませんか。

 

お問い合わせ

教育委員会事務局教育部人権教育推進課 

電話番号:(097)537-5651

ファクス:(097)532-8102

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