更新日:2022年10月1日

ここから本文です。

No.526「思い込みから…」

ある日、先生がエマ(仮名)という転校生を紹介しました。名前と見た目から外国人だと思ったわたしを前に、エマが流暢な日本語で自己紹介を始めたので驚きました。1限目が始まる前、エマと席が隣になったわたしは「日本語がすごく上手なんだね。日本語も英語もできるなんてうらやましいな。わたしは英語が苦手だからよろしくね」と言うと、エマは小さな声で「わたしも英語が苦手なんだ」と言いました。わたしはびっくりして「え?外国人なのに英語ができないの?」と思わず声が出てしまい、それを聞いたクラスメイトはざわつき始め、その様子にエマは悲しそうな表情を浮かべたのでした。
その直後、教室に戻ってきた担任の先生からクラスがざわついている理由を聞かれました。一連の話を聞いた先生は「名前や外見から外国人だと思って英語が話せるって勝手に思い込んでいなかった?」と言ったので、みんなが頷くとエマは「わたしは日本で生まれて、日本で育っているんだよ」と言ったので、わたしはドキっとしました。さらに先生が「エマさんは、今までも同じようなことを言われてきたんじゃないかな。みんなだって、勝手なイメージで決め付けられたら嫌な気持ちになるでしょ?」と言い「〇〇だからできて当たり前って言う人は無意識かもしれないね。けれど、言われた側の立場に立って考えるとおかしいことに気付けるんじゃないかな」と続けました。
わたしはエマに悲しい思いをさせたのだと思っていると、先生は「自分たちの周りにも思い込んだり決め付けたりして、無意識のうちに人を傷つけていることがあるかもしれないね。まずは相手の人とたくさん会話することが大事だよ。そうすることで、その人のことが分かってくるんじゃないかな」と言いました。キッピィ
わたしはエマのことをもっと知りたいと思い「これからよろしくね」そう話しかけると、微笑みを返してくれました。

 

思い込みは、無意識のうちに差別へつながることがあります。まずは自分の中に差別につながるような思い込みや決め付けがないかを見つめ直してみませんか。

お問い合わせ

教育委員会事務局教育部人権・同和教育課 

電話番号:(097)537-5651

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページは見つけやすかったですか?

このページの内容はわかりやすかったですか?

このページの内容は参考になりましたか?

ページの先頭へ戻る