更新日:2024年8月1日

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No.548『○○なのに…』

先日、久しぶりに友人と出掛けたときのことです。買い物を楽しんだわたしたちは、カフェで休憩しようと店内に入り、店員さんに注文をしました。わたしはその店員さんのことが気になり、思わず友人に「ねえ、あの店員さん、外国人なのに日本語上手にしゃべれるんだね」と言ったのです。すると友人は「それって『外国人は日本語上手にしゃべれない』って決めつけてない?」と聞いてくるのです。てっきり同調してくれると思っていたわたしは「いや、ほめようと思って、つい」と答えるのが精いっぱいでした。
すると友人は「この間、講演会の話を聞かせてくれたでしょ。思い込みや決めつけが人を傷つけることがあるって」と言うのです。わたしはドキッとしながら、その講演会を思い出したのです。わたしはわが子のことで悩んできたので、性の多様性をテーマにした講演会に参加したのでした。その内容は、講師が小さい頃に、女の子の友だちの家に遊びに行ったとき、その親に「男の子なのに、お人形遊びするなんてね」と言われ「自分はおかしいのかな」と悲しい気持ちになったという話でした。
友人はその講演会の話を心に留めてくれていたのです。そして続けて言うのです。「買い物しているときに『あの人、お年寄りなのに派手な服装だよね』って言ったの覚えてる?これも勝手な決めつけじゃないかな。わたしの親も高齢だけど自分らしく好きな格好してるから」と。わたしはもう一度ドキッとしながら確かに自分が無意識に言ったことを思い出したのでした。
講演会の「男の子なのに…」という言葉には、自分のことのように憤りを覚え、友人に話していたにもかかわらず、わたしは同じように「○○なのに」と決めつけていたのです。気付かせてくれた友人に感謝しながら、自分をもう一度見つめ直そうと感じたのでした。
                                                   大分市人権イメージキャラクター「ズータン」

わたしたちは、無意識に「○○なのに」と人を判断してしまうことがあります。それが言動に表れたとき、相手を傷つけることにつながるかもしれません。日ごろから多面的な見方・考え方ができるよう、自分を振り返ってみませんか。

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