更新日:2022年4月1日

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No.520「うわさを・・・」

春の人事異動で、わたしが所属するグループの班長が代わることになりました。「新しい班長、難しい人らしいよ」という、うわさが聞こえてきました。
新しい班長が着任すると、グループ内は緊張感に包まれ、忙しくしている班長に声を掛ける人はいませんでした。わたしも相談をしたい企画を抱えていましたが「誰かの次に…」と思い、時間だけが過ぎていきました。午後になり、いよいよ覚悟を決めて「見ていただきたい企画があるのですが…」と声を掛けたところ、「後で見るから、資料を机に置いといて」と言われたのでした。
翌日の夕方、ようやく班長に呼ばれ「これ、会議でどんなふうに説明するの?」と尋ねられました。わたしは、資料を示しながら詳しく説明をしましたが、班長はしばらく考え「少し預からせて」としか言わず、やっぱり難しい人なんだ…という気持ちになったのでした。
それから数日。いつまで待っても班長から呼ばれずイライラしながらも、わたしから声を掛けたら、また面倒なことを言われるのではないかと悩んでいたときでした。班長が「これ、もう一回見直して」と渡していた資料を返してきました。
「これだけ待って、やり直しかぁ」と思いながら、資料を見てみると、所々にデータが追加されたり、大事な部分に下線が引かれたりしていることに気付いたのです。
すぐに班長のところへ行き「ありがとうございます」と言うわたしに、班長は「時間がかかって悪かったな。無責任なことは言えないからな。この企画について、何かあったらいつでも相談してくれ。一緒に考えるから」と話したのでした。
話を聞きながら、うわさを信じて「班長は…」と決め付けていた自分にはっとしました。


うわさや憶測は、聞いた人の心に決め付けとして残ることがあります。その決め付けというフィルターは、相手のキッピィ本当の姿を見えにくくします。わたしたちの心にフィルターが掛かっていないかを見直していくことが、よりよい人間関係をつくっていくことにつながるのではないでしょうか。

 

 

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電話番号:(097)537-5651

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