更新日:2022年6月22日
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最近スーパーで娘の同級生のゆう(仮名)ちゃんをよく見かけます。声を掛けると忙しそうに立ち去って行ったのが気になり、その日の夜、夫と娘に話しました。すると娘は「うん、家事がんばっているみたいだよ。お父さんが入院していて。それにお母さんはおじいちゃんの介護で大変みたい」と言うのです。それを聞いていた夫が「自分も子どもの頃、母が入院していた時期、家事をしていたんだ。父も単身赴任だったから。そんな状況だから、まだ小さい弟や妹のために家事をするのは当たり前だと思っていた」と。そして続けて「正直しんどいときもあったけど、近所の人や学校の先生にも支えられて。それに、福祉関係の人が相談に乗ってくれたこともあって、一人じゃないと思えて少し気が楽になったよ」と話すのでした。
それからしばらくたったある日のこと、今度は娘が「ゆうちゃん、最近学校に遅刻したり、授業中に居眠りしたりすることもあるの。大丈夫?って声を掛けるんだけど、今はちょっと大変だけど心配しないでって。先生に相談しているっていうのは安心だけど…」と言うと、夫は「お手伝いをすること自体はとても大事だと思う。でもそれが学校生活に影響が出るとすれば心配だね。今は相談窓口も増えているみたいだけど、しんどい思いをしている人ほど声を上げにくいもの。だからこそ社会全体で支え合っていくことが本来の姿じゃないかな」と。わたしは夫の話を聞きながら「自分にもできることはないかな」と考えていました。
家族の介護やケア、身の回りの世話を引き受けている子どものことをヤングケアラーと言います。心や体に不調を感じるなど、重い負荷がかかっている場合は注意が必要です。すべての子どもが子どもでいられる社会を築いていくことが大事です。
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