更新日:2024年1月1日
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先日、幼稚園からの帰りに子どもと公園で遊んでいると学生時代の友人親子とばったり会いました。「久しぶり。元気だった?」と声を掛け、友人の子どもにも「こんにちは。お名前は?」と話し掛けると返事がありません。キョトンとしているわたしに、友人は「うちの子は、耳が聞こえにくいのよ」と言うのです。わが子が「何で耳が聞こえないの?」と尋ねたので「そんなこと言わない」と慌てて止めました。
その後、子どもたちはすぐに打ち解け遊び始めました。わが子はジェスチャーを交えゆっくりと大きな声で話しています。わたしは「何で耳が聞こえないの?」としつこく聞いたり、無理な遊びをさせたりしないかと不安でした。突然、わが子が「あっちにたくさん人がいるよ。向こうの遊具で遊ぼう」と言ったのです。わたしは、慌てて「危ないでしょ。やめなさい」と止めようとした瞬間、友人は「行っておいで。気をつけてね」と笑顔で言うのです。友人に「いいの?危なくない?」と聞くと「大丈夫。いつも遊んでるよ」と答えたのです。遊具で遊ぶ二人は、楽しそうに笑っています。その姿を見ていると、わたし自身が友人の子どもに対して「危ないからできない」と勝手に決めつけ、もっと仲良くなる機会を奪おうとしていたことに気づいたのです。帰りの際、わたしは同じ目線に立ちジェスチャーを交えて「また遊んでね」と伝えました。
家に帰って、夫に「子どもってすごい。相手のことを決めつけず、さりげなく寄り添うことができる。子どもに思い込みや偏見を植えつけるのは、わたし自身かもって思った」と伝えました。夫は、うなずきながら「大人の決めつけが、知らず知らずのうちに子どもに伝わってしまうことは意識しないとな。もちろん相手のことを思って配慮することも大事にしていきたいけどね」と…。大切なことは何かを考える機会となりました。
無意識のうちに物事を決めつけてしまうことがあります。まずは、自分の「当たり前」に気づき、見つめ直していくことが大切なのではないでしょうか。