更新日:2023年11月13日
ここから本文です。
ノロウイルスによる感染性胃腸炎は、11月から3月にかけて多く発生します。手指や食品などを介して、経口で感染し、ヒトの腸管で増殖し、おう吐、下痢、腹痛などの胃腸炎症状を引き起こします。ヒトの胃腸炎の原因となるウイルスは他にもたくさんありますが、ノロウイルスは、乳幼児から高齢者まで、幅広い年齢層で感染・発症するため、集団発生を起こしやすく、特に注意が必要です。
症状としては、吐き気、おう吐、下痢、腹痛、発熱などで、多くは1~3日で治まりますが、幼児や病弱な方はまれに重症化することがあります。
潜伏期間は、ウイルスを取り込んでから1~2日となっています。ノロウイルスはヒトの腸管内で増殖し、発症後症状がなくなっても、1週間程度長いときは1カ月程度ウイルスが糞便中に排出されるため、二次感染の原因となっています。
手洗いは、手指に付着しているノロウイルスを減らす最も有効な方法です。調理を行う前(特に飲食業を行っている場合は食事を提供する前も)、食事の前、トイレに行った後、下痢等の患者の汚物処理やオムツ交換等を行った後には必ず行いましょう。
一般にウイルスは熱に弱く、加熱処理はウイルスの活性を失わせる有効な手段です。ノロウイルスの汚染のおそれのある二枚貝などの食品の場合は、中心部が85度~90度で90秒以上の加熱が望まれます。
ノロウイルスに有効な消毒方法は、加熱消毒と塩素系消毒薬による消毒のみです。
⇒85度以上で1分以上保たれるように加熱。(煮沸消毒、スチームアイロン、高温乾燥機が有効)
⇒用途に応じた濃度に希釈し、消毒する。
※家庭用の次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系漂白剤でも代用できます。使用に当たっては「使用上の注意」を確認しましょう。
【注】消毒液の入ったペットボトル等は、誤って飲むことがないように、消毒液であることをしっかり表記してください。
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Acrobat Readerが必要です。Adobe Acrobat Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先から無料ダウンロードしてください。