更新日:2024年10月16日
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マイコプラズマ肺炎は、肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)という病原体によって引き起こされる呼吸器感染症です。
小児や若年層の肺炎の原因として、比較的多いものの一つです。例年、患者として報告されるもののうち約80%は14歳以下ですが、成人の報告もみられます。マイコプラズマ肺炎は、1年を通じてみられ、秋冬に増加する傾向があります。
大分市の小児科定点医療機関(11医療機関)※からの報告によると、2024年第40週(9/30~10/6)の1定点医療機関あたりの患者報告数は10.64であり、2020年以降最も多くなっています。
※大分県では、厚生労働省の感染症発生動向調査事業とは別に、独自に小児科定点医療機関から毎週患者数の報告を受けています。
主な症状は、発熱や倦怠感、頭痛、咳などがあります。解熱後も、咳が3~4週間と長期に続くのが特徴です。
感染した人の多くは喘息様の気管支炎となりますが、肺炎となり重症化する場合もあります。また、5~10%未満ですが、中耳炎、胸膜炎、心筋炎、髄膜炎などの合併症を併発することがあります。
感染者の咳のしぶきを吸い込んだり(飛沫感染)、感染者と接触すること(接触感染)により感染すると言われています。感染してから発症するまでの潜伏期間は長く、2~3週間くらいとされています。
普段から流水と石けんによる手洗いをすることが大切です。また、感染した場合は、家族間でもタオルの共用は避けましょう。咳の症状がある場合には、マスクを着用するなど、咳エチケットを守ることを心がけましょう。