更新日:2011年2月28日
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平成23年度の当初予算は、4月に市長選挙が行われることから、人件費及び扶助費、公債費などの義務的経費や継続事業を中心とした骨格予算として編成しました。したがいまして、新規事業や政策的経費等は、選挙後の補正予算(肉付)で計上されることとなりますが、早期に執行を要する経費や、事業を効果的に進めるために必要と判断されるもの、また、依然として地域経済や雇用情勢が厳しい状況にあることから、市民生活に密着した事業を中心に普通建設事業費を確保し、公共事業の切れ目ない執行に配慮するとともに、緊急雇用創出事業についても、当初予算に盛り込んだところであります。
その結果、一般会計の予算規模は1,525億4,000万円で、前年度と比較しますと4.3%の減となっています。
この一般会計に10の特別会計と水道事業・公共下水道事業会計を合わせた総予算額は2,705億2,800万円で、1.8%の減となっています。
また、基礎的財政収支(プライマリーバランス)につきましては、市長就任以来、財政運営において特に留意してまいりましたが、平成23年度においても124億円の黒字を確保いたしております。
こうした取り組みにより、一般会計の市債残高は、平成16年度をピークに減少に転じており、財政の健全化は着実に進んでいるものと考えております。
会計区分 |
23年度当初予算額 |
22年度当初予算額 |
増減率 |
---|---|---|---|
一般会計 |
1,525億4,000万円 |
1,593億3,200万円 |
4.3パーセント減 |
特別会計 |
829億7,700万円 |
790億円 |
5.0パーセント増 |
水道事業会計 |
165億8,000万円 |
180億6,000万円 |
8.2パーセント減 |
公共下水道事業会計 |
184億3,100万円 |
190億8,700万円 |
3.4パーセント減 |
合計 |
2,705億2,800万円 |
2,754億7,900万円 |
1.8パーセント減 |
(単位:億円)
年度 |
15年度 | 16年度 | 17年度 | 18年度 | 19年度 | 20年度 | 21年度 | 22年度 | 23年度 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
プライマリーバランス |
33 |
111 |
100 |
119 |
131 |
141 |
119 |
61 |
124 |
市債残高 |
2,019 |
2,102 |
2,097 |
2,069 |
2,037 |
1,980 |
1,948 |
1,922 |
1,830 |
また、待機児童解消のため民間児童福祉施設の整備に対する助成を行うほか、新たに地域での即興劇や人形劇による子育て支援に取り組むことといたしております。
衛生費では、不妊治療について、初年度の助成回数を現行の2回から3回に増やすほか、妊婦・乳幼児健診をはじめ、女性特有のがん検診、さらに本年2月から開始した子宮頸がん等ワクチン接種についても実施することとしております。
また、平成24年度の完成に向け、老朽化の著しい葬斎場火葬炉の改修を行うとともに、ごみ減量・リサイクルの取り組みとして、平成22年度からモデル地区において実施していました廃食用油の分別収集を新年度から全市的に展開するほか、環境にやさしい電気自動車の購入に対する助成を行うこととしております。
農林水産業費では、地産地消の推進、米の消費拡大及び新規需要米の生産拡大を図るほか、市民農園の新たな開設など、市民が農業に親しむ機会の拡充に努めてまいります。また、佐賀関漁港の製氷・貯氷施設等の整備を進めるとともに、新たに有害鳥獣対策として、狩猟免許取得や捕獲器設置に係る経費に対して助成を行うこととしております。
商工費では、企業立地に対する助成や中心市街地における空き店舗対策に取り組むとともに、新たに中小企業の自主研修に対する支援を行ってまいります。また、地域独自の歴史、文化、食、景観等を観光資源として商品化する「着地型観光」についても、取り組みを進めてまいります。
土木費では、大分駅周辺総合整備事業、横尾公共団体区画整理事業や三佐北ほか3地区の住環境整備事業、さらには敷戸南住宅の建て替えや野津原地区浸水対策事業を進めてまいります。また、判田、竹中、野津原地区において実施している「新コミュニティ交通実証実験」については、子どもからお年寄りまで多くの住民が、通学、通院、買い物等に幅広く利用できるよう、利用状況などを十分に把握しながら課題の検証に取り組んでまいります。
消防費では、自主防災組織のさらなる充実を図るほか、防災士の養成等に取り組み、地域における防災力の強化に努めるとともに、東消防署に大型化学高所放水車を配置するなど消防力の強化を図ってまいります。また、住宅用火災警報器の設置については、本年5月末に期限を迎えますことから、市民への啓発を一層進めてまいります。
教育費では、「大分っ子学習力向上推進事業」や「大分っ子基礎学力アップ推進事業」を実施し、確かな学力の定着・向上に取り組んでまいります。
学校施設の整備では、滝尾中学校の校舎増築を進めるとともに、耐震化推進事業として、大道・坂ノ市・南大分小学校の校舎全面改築、鶴崎小学校の校舎及び荷揚町小学校の屋内運動場の改築に取り組んでまいります。
また、総合型地域スポーツクラブについては、これまでの7地域に加え、新たに創設の準備が進められている2地域への支援に取り組みながら、生涯スポーツの振興に努めてまいります。
以上が、主要施策の概要であります。
次に、市民協働のまちづくりについてであります。
本市では、市民協働の取り組みの原点となった「日本一きれいなまちづくり」をはじめ、「地域コミュニティの再生」、「市民の健康づくり」、「安心・安全のまちづくり」「地球環境保全の取り組み」、「スポーツによるまちづくり」を6本の柱に掲げ、市民の市政への参画、地域住民主導のまちづくりを進めており、新年度もそれぞれ掲載しております事業を中心に取り組むこととしております。
今後とも、「地域のことは地域で」を基本として、それぞれの柱ごとに活躍していただいている地域のリーダーの皆さんとの十分な連携を図りながら積極的に展開してまいります。
次に、雇用対策への取り組みにつきましては、短期の雇用・就業機会を創出・提供する「緊急雇用創出事業臨時特例交付金事業」や地域での求職者等の継続的な雇用機会を創出する「ふるさと雇用再生特別交付金事業」を活用し、14事業で91人の雇用の創出を図ってまいります。
最後に、行政改革への取り組みにつきましては、行政事務の効率化、事務事業の整理合理化、職員給与や受益者負担の適正化、業務執行方式の見直しのほか、新たにコンパルホール、市営住宅、関崎海星館への指定管理者制度の導入などにより、当初予算段階で、17億5,800万円の財源を捻出いたしました。
この捻出した財源は、増嵩する扶助費をはじめ、先ほどご説明いたしました主要な施策や6つの柱となる事業などに配分いたしたところでございます。
以上が、平成23年度当初予算(案)の概要でございます。
今回の補正予算は、大洲総合運動公園硬式野球場改修工事に係る県工事負担金、並びに国の緊急総合経済対策関連として住民生活に光をそそぐ交付金事業を活用した事業を中心に編成しており、一般会計の補正額といたしましては、2億4,300万円となっております。
補正の主な内容を申し上げますと、大洲総合運動公園硬式野球場改修工事に係る県工事負担金を2億1,168万円、住民生活に光をそそぐ交付金事業を活用した事業といたしまして、小学校図書室整備事業を2,000万円、図書購入費を1,000万円それぞれ計上いたしております。
今回の補正の主な財源といたしましては、市債を2億100万円、繰越金を4,366万円それぞれ計上いたしております。
また、事業費の確定等に伴い、2億7,600万円減額の水道事業会計と5億8,784万円減額の公共下水道事業会計に一般会計の補正額を合わせた補正総額としましては5億4,184万円の減額となっております。
以上が今回の補正予算の概要でございます。
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