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更新日:2021年9月6日

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心のバリアフリーについて考えませんか

「バリアフリー」の「バリア」とは、英語で障壁(かべ)という意味です。バリアフリーとは、生活の中で不便を感じること、さまざまな活動をしようとするときに障壁になっているバリアをなくす(フリーにする)ことです。

施設のバリアフリー化に代表されるハードの整備が進んでも、高齢者や障がい者等に対して市民一人ひとりがやさしさや思いやりを持って接することができなければ、真の意味でのバリアフリーが実現することにはなりません。

高齢者や障がい者等の自立した日常生活や社会生活を確保することの重要性について関心を持ち、理解を深め、自然に支えあえるよう、「心のバリアフリー」について考えてみませんか。

心のバリアフリーとは

「心のバリアフリー」とは、さまざまな心身の特性や考え方を持つすべての人々が、相互に理解を深めようとコミュニケーションをとり、支え合うことです(「ユニバーサルデザイン2020行動計画(2017年2月ユニバーサルデザイン2020関係閣僚会議決定)」より)。
そのためには、一人一人が具体的な行動を起こし継続することが必要です。各人がこの「心のバリアフリー」を体現するためのポイントは、「ユニバーサルデザイン2020行動計画」では、以下の3点とされています。

(1)障がいのある人への社会的障壁を取り除くのは社会の責務であるという「障がいの社会モデル」を理解すること。

(2)障がいのある人(およびその家族)への差別(不当な差別的取扱いおよび合理的配慮の不提供)を行わないよう徹底すること。

(3)自分とは異なる条件を持つ多様な他者とコミュニケーションを取る力を養い、すべての人が抱える困難や痛みを想像し共感する力を培うこと。

障がいのある人が社会で直面しているバリア

一般に「物理的なバリア」、「制度的なバリア」、「文化情報面のバリア」、「意識上のバリア」の4つのバリアがあるといわれています。

(1)物理的なバリア
公共交通機関、道路、建物などにおいて、利用者に移動面で困難をもたらす物理的なバリアのことを言います。

例:路上の放置自転車、狭い通路、急こう配の通路、ホームと電車の隙間や段差、建物までの段差、滑りやすい床など。    

(2)制度的なバリア
社会のルール、制度によって、障がいのある人が能力以前の段階で機会の均等を奪われているバリアのことを言います。

例:学校の入試、就職や資格試験などで、障がいがあることを理由に受験や免許などの付与を制限するなど。

(3)文化情報面のバリア
情報の伝え方が不十分であるために、必要な情報が平等に得られないバリアのことを言います。

例:視覚に頼ったタッチパネル式のみの操作盤、音声のみによるアナウンス。点字・手話通訳のない講演会など。

(4)意識上のバリア
周囲からの心無い言葉、差別、無関心など、障がいのある人を受け入れないバリアのことを言います。障がいに対する誤った認識から生まれます。

例:精神障がいのある人は怖いといった偏見。障がいがある人に対する無理解、奇異な目で見たりかわいそうな存在だと決めつけたりすることなど。

心身機能の障がいについて

心身機能の障がいは、その種類、その程度によってさまざまなものがあります。同じ人でも周囲の環境や体調によって異なりますので、明確に分類することは困難です。主な心身機能の障がいを紹介します。

(1)視覚に障がいのある人
全く見えない(全盲)、光が感じられる(光覚)、メガネなどで矯正しても視力が弱い(弱視)、見える範囲が狭い(視野狭さく)、色の見え方が異なる(色覚異常)などさまざまです。

(2)聴覚に障がいのある人
全く聞こえない人(ろう者)、聞こえにくい人(難聴者)など、聞こえ方には個人差があり、外見からはわかりにくいです。声を出して話すことが難しい人もいます。

(3)肢体に障がいのある人
まひなどで、手や足など身体のどこかが動かない、あるいは動かしにくい状態にある人がいます。身体に力が入らなかったり、自分の意思とは関係なく動いてしまったりと、さまざまな状態があります。

(4)身体の内部に障がいのある人
心臓、腎臓、呼吸器、ぼうこう、直腸、小腸、肝臓や免疫機能など、身体の内部に障がいがあり、外見からはわかりにくいです。 一般的に疲れやすかったり、長時間立っていることが難しかったり、頻繁にトイレに行く必要がある人などがいます。

(5)知的障がいのある人
知的機能を中心とする精神の発達が幼少期から遅れていて、おおむね18歳までに障がいの判断を確定します。未経験なことが苦手だったり、複雑な事柄の理解や判断、社会生活の適応に困難さがあったりします。自分の考えや気持ちの表現(コミュニケーション)に困難さのある人もいるなど、大きな個人差があります。

(6)発達障がいのある人
生まれつき言語の発達の遅れや、不注意・多動性・衝動性、読み書きや計算が苦手、感覚が過敏であるなど、症状はさまざまです。社会生活や日常生活に支障が生じていることが多くあります。反対に優れた能力が発揮されている場合もあります。

(7)精神障がいのある人
ストレスなど生活環境の変化により発症するなど、誰もがなる可能性のある脳機能障がいです。薬や病気の影響で思考に時間がかかることがあります。生活環境の状況によって病状が変動しやすいため、周囲の人の理解やサポートが支えになります。

心のバリアフリーを理解し、行動しよう

一人ひとりが、「社会にあるバリアを理解したい」、「社会にあるバリアフリーの取り組みについて知りたい」などといった気持ちを持つことが、意識上のバリア解消の一歩となります。

(1)障がいの社会モデルの視点でバリアを理解しよう
人間関係を含めた社会との関係によってバリアが作られることを理解し、さまざまな人々がともに暮らしていることを意識することが必要です。
人々の意識や施設の不備など、社会や環境など、さまざまなことからバリアが作られていることを理解することで、そのバリアを除去するためにできることが見えてきます。

(2)コミュニケーションをとりましょう
バリアにより支障を受けている人に対して、どのような配慮が必要か、コミュニケーションをとり、意向を確認し、その人の意思を尊重することが大切です。「何かお手伝いできることはありますか」と話しかけたり、相手に応じてメモを見せたり、身振りを用いるなど、工夫してコミュニケーションをとりましょう。

(3)適切な配慮を行いましょう
バリアを解消して、本人が希望する活動を可能にすることであり、そのために適切な配慮を行うことが大切です。
本人が満足しているか、コミュニケーションを通じて確認しながら、行動することが重要です。

バリアフリーに関するサイン、シンボルマークを知ろう

バリアフリーに関するサイン、シンボルマークの一例を紹介します。

 

  障がい者のための国際シンボルマーク

  車椅子使用者に限らず、障がいのあるすべての人が利用できる建物や施設を示す世界共通マークです。

 

 視覚障がい者のための国際シンボルマーク

 視覚に障がいのある人のための世界共通マークです。信号が青になったことを音声で知らせる音響装置付信号機など、視覚に障がいのある人が利用する機器等に表示されています。

 

 ベビーカーマーク

 ベビーカーを利用しやすい環境づくりに向けて作成されたマークです。公共交通機関や公共施設などのエレベーター、鉄道やバスの車両スペースなどに表示され、安全な使用方法を守ったうえでベビーカーを折りたたまずに利用できるなど、ベビーカーを安心して利用できる場所・設備をあらわしています。

耳マーク

聴覚に障がいのある人のための国内で使用されているマークです。受付カウンターなどに掲示してあります。

 

 ハート・プラスマーク

 身体の内部に疾患のある人のためのマークです。外見からわかりにくいため、誤解をうけることがあります。そのような人の存在を視覚的に示し、理解と協力を広げるために作られたマークです。

 ほじょ犬マーク

 身体障がい者補助犬同伴の啓発のためのマークです。公共施設や交通機関、スーパーやレストランなどの民間施設では、身体障がい者補助犬を同伴するのを受け入れる義務があります。

 


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お問い合わせ

都市計画部まちなみ企画課 

電話番号:(097)585-6004

ファクス:(097)534-6120

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