自衛官等募集事務に係る対象者情報の提供について

1 これまでの対応

自衛隊は、被災地支援などの公益性の高い重要な任務を担っており、本市も法定受託事務として自衛官等の募集に協力しています。
募集対象者へ募集案内を配付するため、令和3年度までは、住民基本台帳法第11条第1項の規定に基づき、自衛隊職員が住民基本台帳を閲覧し、氏名や住所などの情報を書き写すことにより、提供を行ってきましたが、令和4年度からは、法令に基づく紙媒体での情報提供依頼が自衛隊からあったことを受け、年度内に18歳に到達する方について、紙媒体で情報を提供しています。

（参考）住民基本台帳法第11条第1項（PDF：189KB）

2 情報提供の法的根拠等

(1) 情報提供の根拠
自衛官等募集事務については、市町村の法定受託事務と定められており、自衛隊法施行令第120条には、「防衛大臣は、自衛官又は自衛官候補生の募集に関し必要があると認めるときは、都道府県知事又は市町村長に対し、必要な報告又は資料の提出を求めることができる。」と定められており、この法令を根拠に、毎年、防衛大臣から各市町村長に対し、募集対象者情報の提出について、依頼があっています。

（参考）自衛隊法施行令第120条（PDF：169KB）

(2) 大分市個人情報保護条例との関係（令和4年度）
自衛官の募集に必要な情報の提供は公益性があるものと考えていることから、提供方法の見直しにあたり、個人情報の目的外利用について、大分市個人情報保護審査会に諮問しました。
審査の結果、自衛官等募集に係る個人情報の外部提供は可との答申をいただき、条例に基づく適正な手続きを経て紙媒体で対象者の情報を提供したところです。(自衛官等募集案内を配付するために、募集対象者情報を提供することは、本人の同意は必要とされていません。)

(3) 個人情報の保護に関する法律との関係（令和5年度）
個人情報の保護に関する法律が改正され、令和5年4月1日より施行されたことに伴い、地方自治体の個人情報の取扱いに関しては、同法の規定に基づき実施することとなりました。自衛隊法施行令第120条に基づく募集対象者の個人情報の提供は、同法第69条第1項の「法令に基づく場合」に該当するとの見解が個人情報保護委員会より示されています。(自衛官等募集案内を配付するために、募集対象者情報を提供することは、本人の同意は必要とされていません。)

（参考）個人情報の保護に関する法律第69条（PDF：97KB）

(4) 住民基本台帳法との関係
自衛隊法に基づく情報提供については、住民基本台帳法との関係において問題となることはないとの見解が防衛省と総務省から通知されています。

（参考）自衛官又は自衛官候補生の募集事務に関する資料の提出について（通知）【令和3年2月5日付】（PDF：222KB）

3 個人情報の適正な管理

大分市が自衛隊へ提供する対象者の情報については、自衛隊において、個人情報の保護に関する法律に基づき、適切に管理されることはもとより、目的外利用の禁止や業務完了後は確実に廃棄を行い、報告書を提出すること等について、大分市と自衛隊との間で協定を締結し、個人情報の漏えいなどが発生しないよう適正な管理を行っています。