更新日:2020年12月14日
ここから本文です。
大分市では国保加入者の人工透析割合が、中核市の中で高い状況にあることから、CKD対策に取り組んでいます。
からだの中の老廃物を尿として排泄し、血液をきれいに保ってくれる大事な「腎臓」。この機能がさまざまな理由で低下する「CKD(慢性腎臓病)」が問題になっています。自覚症状がないままに進行し、その機能が失われてしまうと、腎不全で死に至る危険もあります。
私たちが毎日何気なく排出している「尿」。「尿」は大事なものは体の中に戻し、不要なものを対外に排出しますが、この尿を作る大事な場所が「腎臓」です。
1,2どちらか、または両方が3カ月以上続いている場合
初期には自覚症状がほとんどありません。
そのため本人が気づかずに進行してしまうことがあります。
特定健診で自分の腎臓の働きを知ることができます。CKDの早期発見のために、年に1回は必ず健診を受けて自分の体の状況を確認していきましょう。
また、健診は受けて終わりではありません。健診結果に応じて、生活習慣の見直しや医療機関受診など、適切に対応しましょう。
(すべての健診で以下の項目があるとは限りません)
尿中のたんぱく質の量を調べる検査です。
健康な人でも1日に微量なたんぱく質が尿の中に流れ出ていますが、腎臓や尿路に異常がおこると、多量に尿にもれ出るようになります。
たんぱく質が筋肉で分解されてできる老廃物です。腎臓機能が低下すると体内に蓄積し、値が上昇します。
腎臓が老廃物を排泄する能力を示す数値。
血清クレアチニンの値を元に年齢、性別を加味した計算式で推算したもの。
腎臓は毛細血管の集まりです。血液を「ろ過」して尿を作るフィルターの役目をしています。
生活習慣病によって血液中に過剰な糖分や脂肪分が増えたり、血圧が上がると、腎臓の血管を痛め、働きを低下させてしまいます。
またCKDは心筋梗塞や脳卒中などの病気の危険性が高くなり、腎臓の機能が低下するほど、その危険性も高まります。
CKDは現在、「薬物療法」「食事療法」「生活習慣の改善」を正しく行えば、病気の進行を遅らせることが可能になってきました。
CKDの重症化予防のためには、一人の患者さんに対し、必要に応じてかかりつけ医と腎臓専門医とが並診(診療連携)を行うことが効果的です。この併診を行う、大分市CKD病診連携システムが平成25年からスタートしています。
かかりつけ医の先生とよく相談を行い、希望を持って治療に取り組みましょう。
※大分市CKD病診連携システムについては、下記の関連情報をご覧ください。