更新日:2026年3月30日
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大分県の透析患者数は全国ワースト5位で推移しており、大分市においても他中核市と比較すると透析患者が多い状況が続いています。
大分市では新規透析患者の減少を目指し、CKD(慢性腎臓病)の発症予防・重症化予防の対策に取り組んでいます。
CKDとは慢性腎臓病のことで、現在、国内では約2000万人がCKDと言われています。
これは「成人の5人に1人」にのぼり、CKDは国民病と言われるほど身近な病気です。
CKDは初期には自覚症状がほとんどありませんが、CKDが進行すると心筋梗塞や脳卒中、心不全のリスクが高まるほか、
重症化すると人工透析が必要になることもあります。

CKDとは以下の(1)(2)のいずれか、あるいは両方が3か月以上続く状態です。
(1) 尿検査、血液検査、画像診断、病理診断で腎臓に明らかな障害が認められる
(2) eGFRが60未満
※eGFRとは腎臓が1分間にどのくらいの量の血液をろ過し、尿を作れるかを示す値です。
例えば、eGFR90であれば腎臓は90%働いていることを示します。
腎臓はソラマメのような形をした握りこぶしくらいの大きさの臓器で、腰のあたりに左右一つずつあります。
小さい臓器ですが、生命を維持するために重要な働きをしています。
【 腎臓の主な働き 】
CKDの原因はさまざまですが、最大の原因は糖尿病や高血圧症などの生活習慣病です。
生活習慣病によって血液中に過剰な糖分や脂肪分が増えたり、血圧が高い状態が続くと腎臓の血管を痛め、腎機能が低下します。
腎臓は毛細血管が集まっている臓器であるため、血管を傷めないことがCKDの発症予防・重症化予防のポイントになります。

腎臓を守るためには規則正しい生活が重要です。以下を参考に自身の生活を振り返り、できるところから改善していきましょう。
すでに腎機能の低下がある方は、食事や運動について主治医に相談しましょう。
(1) バランスの良い食事をとる
1日3食、主食・主菜・副菜がそろったバランスの良い食事を心がけましょう。野菜摂取量の目安は350gです。
(2) 塩分を控えめに
一日あたりの塩分の目安は、男性7.5g未満、女性6.5g未満です。
(3) 適度な運動をする
腎臓は血行が悪いと活動が低下するので、ウオーキングなどの軽い全身運動で血行を促進しましょう。
(4) 十分な睡眠・休養をとる
成人では6時間以上の睡眠が必要と言われています。疲れが残らないように十分な睡眠を心がけましょう。
(5) 禁煙、節酒に努める
たばこは血管を収縮させ、血流量の低下をもたらします。また、動脈硬化や血栓の形成を進め血管を痛めます。
アルコールは尿酸値を高めるプリン体が多く入っているほか、尿酸の排出をさまたげて腎臓にダメージを与えます。
特定健診で腎臓の働きを知ることができます。
CKDの早期発見のために、年に1回は必ず健診を受けて自分の体の状況を確認していきましょう。
また、健診結果に応じて生活習慣を見直し、CKDの疑いがあれば早めに医療機関に相談しましょう。
【 特定健診で腎機能の状態が分かる検査項目 】
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尿たんぱく
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尿中のたんぱく質の量を調べる検査です。尿たんぱくが陽性(+以上)の場合、 腎臓が悪くなっている要注意のサインです。 たんぱくが出ている状態が続くとCKDが進行する場合があります。 |
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血清クレアチニン
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尿中に排出される老廃物です。 腎機能が低下すると尿中に排出されにくくなり、体内に蓄積して値が高くなります。 |
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eGFR(推算糸球体ろ過量)
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血清クレアチニン値、性別、年齢から算出します。 値が低いと腎機能が低下していることを意味します。 |
大分市では「CKD病診連携システム」を運用しています。
このシステムはCKDの重症化を予防するため、患者さんの体質や持病についてよく知っている「かかりつけ医」と
専門的な検査・治療を行う「腎臓専門医」が連携しながら診療を行うものです。
CKDは生活習慣の改善と適切な治療で進行を遅らせることができます。腎機能に心配がある方は早めに医療機関に相談しましょう。

( 大分市公式腎臓キャラクター:きーたん・にーたん )