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更新日:2020年1月29日
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大分市は、東に瀬戸内海と接し、大分平野を中心に周囲を山々が連なる自然豊かな地となっています。市域の半分を森林が占め、平野部に二大河川である大分川・大野川が北流して別府湾に注ぎ、山と海の自然に恵まれ、こうした中で人々の暮らしが繁栄してきました。温暖な気候は、動植物にも影響して豊かな生態系を育んできました。
高崎山はうっそうとした自然林におおわれ、都市の近郊には珍しく、野生のニホンザルが生息していることから、サルとその生息地が国の天然記念物に指定されています。また、高崎山は瀬戸内海国立公園に属する自然公園であるとともに、中世には大友氏の山城(高崎城)があった歴史遺産の山という顔もあり、それらを探索しながら健康づくりに役立ててもらうための高崎山森林セラピーロードが整備されています。
柞原八幡宮の参道、南大門の傍らに大きなクスの木が根を広げています。地上より1.5メートルの幹囲は約18.5メートル、樹高は約30メートルの自生のクスノキです。地上から12メートルの高さで幹が二分しています。幹は空洞化しており、樹齢3千年とも言われています。現在、このクスの木は国の天然記念物に指定されています。
柞原八幡宮の境内には、面積約13haのコジイを優占種とする常緑広葉樹林が広がっています。この鎮守の森は市指定天然記念物として保護され、都市近郊で自然林としての姿を残している貴重な森林です。
所在地 大分市八幡987
駐車場あり
西寒多神社の境内にあるフジの巨樹です。胸高幹囲は1.8メートルで、地上2メートルの部分から枝分かれしており、枝張りは東西に約24メートル、南北に約5メートルの範囲に広がっています。植栽されたフジで、管理もよいことから樹勢は旺盛です。5月の開花の時期には恒例のフジ祭りがにぎやかに催されています(市指定天然記念物)。
所在地 大分市寒田1644
駐車場あり
下戸次の八幡神社にあるクスの巨木です。高さ約20メートル、根まわりは約12.8メートル、地上から2メートルの幹周り約11メートル、地上より4メートルのところで4本に大きく枝分かれしています。樹冠の広がりは東西約33メートル、南北約45メートルと大きく生育は極めて良好です(市指定天然記念物)。
所在地 大分市下戸次1527
駐車場あり
大分市高崎山自然動物園のサル寄せ場には、野生ニホンザル2群(計約1,200頭)が毎日訪れ、その生態や行動を間近で観察することができます。ここは、大分市有数の観光名所であるだけでなく、体験学習の場としても市民に親しまれています。そして、毎年行われるサルの頭数調査は、性別・年齢判定の講習会を受講した市民ボランティア調査員によって支えられています。また、サル寄せ場での自然動物園職員によるサルの解説や出前授業、生態講演も大変好評です(国指定天然記念物)。
所在地 大分市神崎3098-1
電話 097-532-5010
駐車場あり
詳しくは高崎山自然動物園のホームページをご確認ください。(別ウィンドウで開きます)
オオイタサンショウウオは、大分県内を主産地とし、南限は宮崎市、北限は駅館川、南西部は熊本県高森町波野村、また東は高知県土佐清水市に及ぶサンショウウオです。成体は14センチぐらいまで成長し、体色は黄褐色ないし暗褐色の地色に黒色の斑点と銀白色の小点が散在します。昭和6年(1931)、佐伯市城山のサンショウウオを調査した、田子勝弥氏によって新種として記載され、Hynobius dunniの学名が与えられています。産卵場の1つに霊山寺(大分市岡川)の山門の裏にある面積約50平方メートルの池があります。周辺の森林に接して1年中水が枯れないこの池に、普段は森林ややぶで生息している雌雄の成体が、12月頃から翌年3月頃にかけて集まり、産卵します。オオイタサンショウウオは、絶滅の恐れのある野生動物の一種として、大分県の「レッドデータブックおおいた」の中で絶滅危惧2類に選定されています(市指定天然記念物)。
所在地 大分市岡川855
駐車場あり