鳥獣被害対策について
現状
全国各地で鳥獣被害が深刻な問題となっています。本市でも、イノシシによる稲の食害、サルやアナグマによる果物の食害などの農業被害があるほか、道路法面や花壇の掘り起こしなどさまざまな被害情報が市民の皆さんから寄せられています。また、近年ではイノシシ、サル、アナグマ、タヌキなどの住宅地等への出没が増加しています。特にイノシシやサルについては、人身被害が懸念され、本市への通報が増加しています。
大分市鳥獣被害防止計画
大分市では、鳥獣による農林水産業等に係る被害防止のための対策を効果的に推進するために「鳥獣による農林水産業等に係る被害防止のための特別措置に関する法律」第4条第1項に基づき「大分市鳥獣被害防止計画」を策定しています。この計画に沿って市内の鳥獣被害対策を進めています。
被害対策の取り組み
野生動物による被害を防ぐためには、3つの対策を総合的に行うことが必要です。
- 野生動物を寄せつけない環境をつくる(環境整備)
- 防護柵を設置して野生動物の侵入を防ぐ(予防)
- 被害を及ぼす野生動物の数を減らす(捕獲)
地域で協力して対策を行うことが大事なポイントになります。地域ぐるみの対策に取り組みましょう。
1.環境整備(野生動物を寄せつけない環境をつくる)
地域で取り組むこと
- 耕作放棄地やヤブの草刈り
- 収穫しない野菜や果実の撤去
- 管理していない果樹の伐採
- 有害鳥獣の追い払い
見通しが悪いヤブなどは野生動物が安心できる隠れ場になります。
・放置した農作物や熟して落ちた果実などは野生動物のエサとなり、野生動物を寄せつける原因になります。
・追い払いは、野生動物の人馴れを防ぎます。市では追い払い用の爆竹やロケット花火の配布を行っています(ただし数に限りがあります)。
・人間と野生動物がすみ分けできる環境を地域で整備しましょう。
(地域で草刈りをしている様子)

個人で取り組むこと
- 取り残し野菜や果実を田畑や庭に放置しない
- 生ゴミは適切に処理する
- ペットのエサを屋外に放置しない
これらの行為は、無意識に野生動物を餌付けしていることにつながっています。
2.予防(防護柵を設置して野生動物の侵入を防ぐ)
地域ぐるみで農地への侵入を防ぐ
- 地域で協力して防護柵の設置と管理を行う場合、国の交付金事業を活用できます。
・補助対象は、受益戸数3戸以上の集落および販売している作物を耕作している農地。
・大分市鳥獣被害防止対策協議会が防護柵の資材を購入し集落に提供。
ただし、条件等がありますので鳥獣被害防止総合支援事業(PDF:123KB)をご覧ください。
(地域で設置した防護柵)

個人で侵入を防ぐ
- 個人や団体で防護柵を設置(修繕)する場合、市の補助事業を活用できます。
・補助対象は、農林産物被害や人身被害を防ぐために防護柵を設置する者。
・防護柵用資材購入費の一部補助。
ただし、条件等がありますので次の案内をご覧ください。
事業案内(詳細)(PDF:644KB)
申請書等様式(防護柵)(PDF:135KB)
申請書等様式(防護柵)(ワード:28KB)
申請書記入例(PDF:233KB)
3.捕獲
地域(市内全域)対策
- 有害鳥獣捕獲事業
・大分市有害鳥獣捕獲班が、市内全域においてイノシシやシカなどの有害鳥獣を捕獲します。
・捕獲目的は、有害鳥獣による農林水産物等の被害防止です。
・被害を未然に防ぐために、計画的に捕獲を行うとともに、市民の皆様からの被害情報を受け捕獲作業を行っています。
・主に被害のある農地周辺や山間部で実施しますが、住宅地においても捕獲作業を行う場合があります。
・捕獲方法は銃器やわなですが、住宅地周辺では銃器を使用しません。
・市民の皆様が山林に入るときは、目立つ色の服装や帽子の着用、携帯ラジオや鈴などで自分の存在をアピールするなどして、有害鳥獣捕獲中の事故防止にご協力ください。また、わなを発見した場合、危険ですので絶対に近づかないでください。
・捕獲期間は3月16日から3月31日と4月1日から10月31日までです。活動時間は日の出から日没までの間です。
(11月1日から3月15日までは狩猟期間で、狩猟者による狩猟が行われます)
個人対策
- 自衛捕獲
・自己所有農地等を守るために自ら狩猟免許を取得し、市の許可を受けイノシシなどの有害鳥獣を捕獲します。
・市では新規にわな猟免許を取得する際に、事前に受講する「初心者狩猟講習会」の受講料を補助します。
・狩猟免許試験および日程等については、大分県森との共生推進室(097-506-3876)にお問い合わせください。
令和7年度初心者わな猟講習会受講料補助事業案内(PDF:45KB)
申請様式(ワード:19KB)
申請様式(記入例)(PDF:159KB)
捕獲資材等の購入補助
・自衛捕獲を行う際に使用する箱わな等の購入費用を一部補助します。
・補助対象者は次のとおり。
1.市内在住で農林水産物を生産する者。
2.鳥獣による被害軽減のために、市内で自ら「わな」を使用した駆除を行おうとする者。
3.わな猟免許を有し狩猟事故共済またはハンター保険等に加入している者。
・わなの種類は、箱わな(中型獣類用、大型獣類用)、くくりわな、囲いわなが対象。
・受付期間は令和8年1月30日(金曜日)まで(予算がなくなり次第終了)。ただし、補助金交付決定通知後、令和8年2月27日(金曜日)までにわなを購入し「実績報告書」を提出できる者。土曜日、日曜日、祝日は除く。
・受付場所は、大分市役所本庁舎8階林業水産課および各支所、本神崎・一尺屋連絡所。
・事前に購入した資材は、補助の対象となりません。
ただし、条件等がありますので大分市鳥獣被害自衛対策支援事業(わな)(PDF:489KB)をご覧ください。
わな購入費補助申請様式(ワード:47KB)
わな購入費補助申請様式(PDF:373KB)
わな購入費補助申請様式記入例(PDF:278KB)

箱わなで捕獲されたイノシシ
その他
参考資料
関連情報