ホーム > 文化・スポーツ・観光 > 文化 > 展覧会情報 > みどころ案内 > 令和7年度(展覧会) > 特別展「響きあう絵画 宮城県美術館コレクション カンディンスキー、高橋由一から具体まで」
更新日:2025年5月14日
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宮城県美術館の大規模改修工事に伴い、なかなか九州では見ることのできない同美術館所蔵コレクションの巡回展がやってきます。抽象画の先駆者の1人であるカンディンスキーや、「日本近代洋画の父」高橋由一など、国内外の作品を大分市で堪能できます。
私の注目作品は 、桂ゆき 《婦人の日》です。
桂 ゆき《婦人の日》1953年 宮城県美術館
小さな右手に箒を持ち、左手を掲げる女性は一見するととてもパワフルです。しかし、よく見ると女性にぐるぐると巻き付く縄。何かに縛られている暗示のようにも感じます。背景に描かれる黄色い気流のようなものも、女性が発生させているのか、女性が巻き込まれているのか、正解はなくどちらともとれます。実際の私たちも、自分たちが主体的に活動しているのか、何かに巻き込まれ、見えない何かに縛られているのか分からなくなることはないでしょうか。一見かわいらしい絵画ですが、そのような複雑な感覚がとてもよく表現されていると思います 。
作品は一部を除き写真撮影できます。展覧会の思い出を持ち帰ってご自宅でもお楽しみください。(会場では、撮影時の注意事須をご確認ください。)
大人気作品である長谷川潾二郎《猫》(1966年、洲之内コレクション、宮城県美術館蔵)をモチーフとしたグッズが充実しています。まどろむ猫がとてもかわいいのでおすすめです 。
市報おおいた 令和7年5月号 掲載
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