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更新日:2010年3月26日

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平成21年度特別展1「人間とは-探求する版画家 浜田知明」

左「初年兵哀歌(銃架のかげ)」1951 中「初年兵哀歌(歩哨)」1954 右「ある日…。」1982

浜田知明(1917年熊本県生)は、人間心理の暗闇や社会に対する疎外感、また、現代社会の不条理性などを、エッチングとアクアチントを主とする版画の技法により、時には鋭くえぐるように、時には優しくユーモラスに描き出し、「人間の本質とは何か」を探究してきた作家です。

制作の原点となったのが、東京美術学校(現東京藝術大学)を卒業した1939年の12月から終戦まで続いた延べ5年(途中満期除隊)に及ぶ軍隊生活でした。戦後本格的に版画制作を開始した浜田は、1951年、戦争という究極の暴力行為が生み出す凄惨な情景、敵味方を問わず人を虫けらのように扱う非人道的な体験を描いた「初年兵哀歌」シリーズでその時代性を背景に注目を集め、さらに、1956年には第4回ルガノ国際版画展に「初年兵哀歌(歩哨)」(制作は1954年)を出品、次賞を受賞し、国際的にも高い評価を得ました。

その後、現代日本美術展を主な舞台に話題作・問題作を次々に発表、1979年にはオーストリアのアルベルティーナ美術館・グラーツ州立近代美術館で回顧展が開かれ、1989年フランス政府のシュヴァリエ章(芸術文学勲章)を受章するなど、国内外で活躍し、現代日本を代表する版画家に数えられています。

本展では、「初年兵哀歌」シリーズをはじめ、自身が不安定な精神状況から回復していく過程を表現した版画集『曇後晴』(1977年)、核戦争に代表される戦争の非人間性を問うた「ある日…」(1982年)、「ボタン(A)」(1988年)など代表作約100点により、浜田知明の独創的な版画世界を紹介します。

《会期》4月24日(金曜日)~5月17日(日曜日)

《開館時間》午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)

《休館日》4月27日(月曜日)と5月11日(月曜日)※ゴールデン・ウィーク中は無休

《会場》大分市美術館企画展示室

《観覧料》一般300円(団体250円)/高校生・大学生200円(団体150円)
※中学生以下は市内、市外を問わず無料。
※団体は20名以上。
※上記観覧料で、常設展もあわせてご覧いただけます。
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳提示者とその介護者は無料。
※「大分市美術館年間パスポート」がご利用できます。「年間パスポート」については下記の[関連情報]をご覧ください。

《展示解説》(観覧料が必要です)

  • 日時 会期中の水曜日 午後2時~(1時間程度)
  • 場所 大分市美術館 企画展示室
  • 講師 美術館職員

左「アレレ…」1974 中「いらいら(B)」1975 右「ややノイローゼ気味」(版画集『曇後晴』)1975

左「飛翔」1958 中「騎士と鍵と女」(版画集『わたくしのヨーロッパの印象記』)1969 右「ボタン(A)」1988

お問い合わせ

教育委員会事務局教育部美術館 美術振興課 

電話番号:(097)554-5800

ファクス:(097)554-5811

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