更新日:2022年6月20日
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レジオネラ症防止対策については、各施設において衛生対策を講じていただいているところではありますが、最近においてもレジオネラ症患者の発生及び公衆浴場や旅館、共同住宅等におけるレジオネラ属菌の検出が報告されています。
つきましては、以下の事項を参考にしながら、管理する入浴施設の衛生管理についてあらためて点検を実施し、レジオネラ属菌による事故が発生することのないよう管理には万全を期してください。
また、家庭のお風呂で、お湯を循環ろ過して長期間使用するいわゆる24時間風呂の場合は、レジオネラ属菌が生息している可能性があります。お風呂のお湯は適宜取り換え、浴槽の清掃を行うなど清潔に保ちましょう。
レジオネラ属菌は、土の中や河川、湖沼など自然界に生息しています。アメーバなどの原生動物に寄生し、20~50℃で増殖します。我々の身の回りでは、循環式浴槽や冷却塔水などで多く検出されます。
レジオネラ症は、レジオネラ属菌が原因でおこる感染症です。急激に重症になって、死亡する場合もあるレジオネラ肺炎と、数日で自然に治る場合が多いポンティアック熱に分けられます。
レジオネラ肺炎は、乳幼児や高齢者、病人など抵抗力が低下している人や、健康人でも疲労などで体力が落ちている人などが発病しやすいといわれています。
レジオネラ症は、レジオネラ属菌に汚染された目に見えないほど細かい水滴(エアロゾル)を吸い込むことで感染します。
うたせ湯、シャワー、ジャグジーなどではエアロゾルが発生するので、菌の発生を防がなければなりません。
貯湯タンクの中や配管ではお湯の滞留時間が長いため、低い水温ではレジオネラ属菌が繁殖しやすい環境となります。
ろ過装置内でレジオネラ属菌はアメーバなどに寄生して増殖します。また、浴槽や配管の内壁でもぬめりができやすく、レジオネラ属菌の定着につながります。
エアロゾルが発生します。
外界と接しているためレジオネラ属菌に汚染される機会が多くなります。
入浴施設においてレジオネラ症と疑われる患者が発生した場合、その施設及びその近隣の施設から、さらにレジオネラ症患者が発生することのないように対処する必要があります。
施設の現状保持や使用の禁止など、原因究明に協力しなければなりません。また、独自の判断で消毒剤投入等の処理を行うと、原因究明が進まず営業再開が遅れることもあるので特に慎重な行動が要求されます。