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更新日:2025年4月28日
令和7年4月23日(水曜日)、大分市内で食中毒が発生しました。
食中毒予防の三原則は、食中毒菌を「付けない(清潔)」・「増やさない(迅速・冷却)」・「やっつける(加熱)」です。
令和7年4月24日(木曜日)午後4時25分頃、大分市保健所宛に「令和7年4月22日(火曜日)に『ニコニコハウス』の弁当を食べて、下痢、嘔吐、発熱の症状を呈している人がいる。」と購入者からの情報提供がありました。
調査の結果、令和7年4月22日(火曜日)にニコニコハウスの弁当を喫食した複数グループに体調不良者がいることが判明しました。
大分市保健所は、当該店舗から提供された弁当を原因としたノロウイルスG2.による食中毒と断定し、本日、食品衛生法に基づき、営業停止(2日間)を命令しました。
1.調査内容
(1)発生日時:令和7年4月23日(水曜日)午後4時頃
(2)原因施設
所在地:大分市畑中一丁目11番2号ニコニコビル1F
営業の種類:飲食店営業(弁当屋)
屋号:ニコニコハウス
営業者:野間 雄一
(3)原因食品:令和7年4月22日(火曜日)に当該原因施設が調理提供した弁当
【揚げ物、玉子焼、煮物、ポテトサラダ、漬物、ごはん等】
(4)原因物質:ノロウイルスG2.
※患者便:5検体中4検体からノロウイルスG2.を検出
※従事者便:1検体中1検体からノロウイルスG2.を検出
※検査機関:大分市保健所検査室、大分県衛生環境研究センター
(5)喫食者数:23名(調査中)
(6)患者数:13名(調査中)
20歳代 | 30歳代 | 40歳代 | 50歳代 | 小計 | 合計 | |
男 | 2 | 0 | 1 | 1 | 4 | 13 |
女 | 3 | 2 | 2 | 2 | 9 |
(令和7年4月26日(土曜日)午前11時現在)
(7)症状:発熱、下痢、嘔吐 等
(8)受診状況:医療機関受診者9名 (入院患者なし)
(9)潜伏期間:26~41時間
(10)患者状況:現在は、全員快方に向かっています。
2.食中毒と断定した理由
(1)患者らの共通食は、当該原因施設が調理提供した弁当のみであること。
(2)患者の便からノロウイルスG2.を検出し、患者の症状および潜伏時間がノロウイルスによるものと一致していること。
(3)従事者の便からノロウイルスG2.を検出したこと。
(4)医師から食中毒患者の届出が提出されたこと。
以上のことから、上記施設を原因とするノロウイルスによる食中毒と断定しました。
3.原因施設への措置内容等
(1)行政処分:営業停止命令
令和7年4月26日(土曜日)から27日(日曜日)まで(2日間)
(2)指導内容
【特徴】
ノロウイルスによる食中毒は一年を通して発生し、特に冬季に多く発生する傾向にあります。ノロウイルスに感染した調理従事者の手指等を介してノロウイルスが食品に付着する二次汚染が原因となることが多く、またカキ等の二枚貝を生で食べることで感染することがあります。感染力が強く、数個から100個程度で人を発症させます。
【症状】
潜伏期間は24~48時間で嘔吐、下痢等の症状が現れます。
【予防のポイント】
(1)調理前やトイレ後は、石鹸をよく泡立てて手を洗いましょう。
(2)手洗い後に使用するタオルは、清潔なものを使用しましょう。※タオルの共用はやめましょう。
(3)まな板、包丁、ふきん等は熱湯か塩素系漂白剤を用いて消毒しましょう。
(4)カキ等の二枚貝を生食することはノロウイルスに感染する危険があります。中心部までしっかり加熱(中心部が85度~90度で90秒間以上)しましょう。
(5)下痢や嘔吐などの症状があるときは、食品を直接取り扱う作業には従事しないようにし、医療機関を受診しましょう。