大分市葬斎場の残骨灰処理のあり方の検討について

大分市葬斎場および佐賀関火葬場では、ご遺体が火葬され、ご遺族の方が収骨された後に残されたご遺骨（以下、「残骨灰」といいます。）が、発生しております。
本市では、ご遺族の皆様の感情を損なわないようにとの配慮から、人としての尊厳を尊重しつつ、生活環境保全上支障がないよう適切に処理することを条件として、専門業者に、引き取りから供養地への納骨、永代供養の実施などを業務委託しております。
しかし、「残骨灰」には、金・銀・プラチナ・パラジウム等の有価物が含まれている場合があり、近時、これらを有益なものとして売却し、火葬場整備や運営の財源に充てている自治体もあります。
今後の「残骨灰」の取り扱いについて、現在検討している状況をお知らせします。

「残骨灰」とは

1) 火葬後にご遺族の方が収骨し、その残余の焼骨ならびに棺の釘や台車保護剤などを総称して呼ばれています。
  （火葬後に骨壺に収めずに残った分の遺骨などのこと）
2) その中には、ダイオキシン類や六価クロムなどの有害物質が含まれているほか、歯科診療などに使用される貴金属（有価物）も含まれ、残骨灰には「ご遺骨」や「有害物質」、さらには「有価物」が混在しています。
3) 残骨灰の所有権については、収骨前は遺族にあるものの、収骨後は市町村に移るとされています。
  【大審院（現在の最高裁判所）判決（1939（昭和14）年】
4) 火葬場から排出される灰については、宗教的感情の対象として取り扱われる限りにおいて、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づく「廃棄物」に該当しないとされています。
  【厚生労働省送付文（平成22年7月29日）】

「残骨灰」の取り扱いに関するアンケート調査

• 調査期間：令和4年7月19日～8月3日（16日間）
• 調査対象者：18歳以上の大分市民2,000人（住民基本台帳からの無作為抽出）
• 調査方法：郵送およびインターネットによる無記名アンケート
• 回答率：940人（47.0パーセント）

調査結果の総括

• 残骨灰に有価物が含まれていることを知らないとの回答が約6割となり、残骨灰を売却している自治体があることを知らないとの回答が9割弱を占めた。
• 残骨灰に含まれる有価物を売却しても構わないとの回答が8割を占めた。
• 売却に当たっては、市ホームページや市報での広報やご遺族へ事前に説明を行うとともに、一部収骨ではなく全部収骨もできることの周知も必要である。
• 売却により得られた財源の活用については、大分市葬斎場の施設整備費等への充当が8割を占めた。
• 「売却は好ましくない」の回答者も、売却方法や売却で得た財源が適切に使途されていることを周知すれば、このような考えが解消・軽減されると考えられる。

調査結果

「残骨灰」の取り扱いに関するアンケート調査結果について（PDF：827KB）

大分市葬斎場残骨灰処理のあり方検討会議

「大分市葬斎場 残骨灰の取り扱いについて（指針）」（平成25年10月制定）の改定に関し、必要な事項を検討するため、令和4年9月に有識者会議を設置しました。

検討会議委員

• 会長：森脇宏（大分県弁護士会 弁護士）
• 副会長：宮町良広（国立大学法人 大分大学 経済学部 教授）
• 委員：増田真由美（社会福祉法人 大分市社会福祉協議会 常務理事）
• 委員：定宗瑛子（大分市民生委員児童委員協議会 会長）
• 委員：渡邉信一（大分市自治会連合会 理事）

第1回検討会議

• 日時：令和4年9月22日（木曜日）午後3時30分～4時30分
• 場所：大分市役所本庁舎8階 大会議室
• 次第：開会、事務局説明、会長・副会長選任、会長あいさつ、議事、その他
• 議事：残骨灰処理の今後のあり方について、大分市葬斎場残骨灰の取り扱いについて（指針）の改訂について
• 議事内容のまとめ（PDF：114KB）
• 資料（アンケート調査結果（PDF：827KB）・他都市調査結果（PDF：67KB））

第2回検討会議

• 日時：令和4年10月19日（水曜日）午前9時～9時35分
• 場所：大分市役所議会棟3階 第5委員会室
• 次第：開会、会長あいさつ、事務局説明、議事、その他
• 議事：大分市葬斎場残骨灰の取り扱いについて（指針）改訂案について
• 議事内容のまとめ（PDF：114KB）