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更新日:2026年3月5日

令和8年第1回大分市議会定例会

令和8年第1回大分市議会定例会の様子

令和8年第1回大分市議会定例会 市長提案理由説明

令和8年第1回大分市議会定例会が開会されるに当たりまして、新年度の市政執行に対する私の基本的な考え方並びに提出いたしました諸議案の概要を説明いたします。

まずその前に、大分市立中学校において生徒が別の生徒に暴力を加え、その動画が撮影され、SNS上に投稿された問題についてです。
同様の事案が3件確認されており、いずれも、本市教育委員会において、1月16日に「いじめの重大事態」と認定しました。
3件の事案については、今後、大分市いじめ問題第三者調査委員会による調査が行われることとなりますが、私としては、極めて重く受け止めております。
去る2月25日には、総合教育会議を開催し、いじめ問題への対応等について意見交換したところであり、相談体制を定着させるなど、教育委員会とさらなる連携を図ってまいります。

次に、昨年、11月18日に佐賀関で発生した大規模火災についてです。
約3カ月半が経過し、これまでに被災者の支援や被災地の復興に向け、たくさんの個人や企業、団体の皆様などから様々なご支援をいただいております。心から感謝を申し上げます。
現在把握している被害状況としては、焼損棟数は住家96棟、非住家100棟の合計196棟、焼損範囲は約6.39ヘクタールで、うち住宅エリアは約2.33ヘクタール、罹災証明書交付世帯は、全壊94世帯、準半壊1世帯、一部損壊14世帯、合計109世帯となっています。
火災発生直後に開設した指定避難所には、発災当日、最大で121世帯180名が避難しておられましたが、12月18日には、市営住宅などへ避難者全員の入居先が決まり、12月26日の17時をもって指定避難所を閉鎖しました。
火災により住居を失った皆様については、2月17日時点で、市営住宅に38世帯61名、民間賃貸によるみなし仮設住宅に17世帯25名、ご自身が確保した住宅に20世帯25名、施設等に19世帯20名が入居され、住み慣れた地区を離れて生活を送っておられます。
生活再建の一助となるように、火災見舞金や被災者生活再建支援金の支給、災害義援金の配分を速やかに行うとともに、被災した5自治会を対象とした「地域のきずな交流会」を開催するなど、被災者の皆様や地域に寄り添った取組を進めています。また、本市職員が中心となって「被災者支援チーム」を組織し、必要な情報の提供や行政手続き等のサポートを行うことで主体的な生活再建に向けた支援を行うとともに、大分市社会福祉協議会に「支え合いセンター」を設置することにより、安否確認や孤立防止、生活する上での困りごとについての相談支援などを行い、公民連携の下、被災者が抱える多様な課題に対してアウトリーチにより対応しています。
被災現場では、1月15日から公費解体を開始し、徐々にではありますが、確実に復興に向けて歩み始めています。しかしながら、所有者が不明な土地や境界が確定できない土地が存在することから、その解消には、関係機関等との調整はもとより、当該地区で過ごしてこられた被災者の皆様のご協力が必要です。また、被災した地区は津波浸水想定区域であるという課題もあります。このような中、最優先となるのは、被災された住民の皆様が生活再建や復興について、どのような意思決定をされるかだと考えています。
様々な困難も予想されますが、まずは、復興市営住宅の整備に着手し、被災地区住民の皆様の意向を尊重した復興計画の早期策定などに取り組んでまいります。

市政執行の基本的な考え方

それでは、市政執行の基本的な考え方について申し上げます。
我が国においては、令和5年に初めて名目GDPが600兆円を超え、賃上げ率も令和6年から2年連続で5%を上回る一方、物価上昇の影響により、実質賃金は令和4年から4年連続でマイナスとなっています。また、日本銀行の令和7年の「生活意識に関するアンケート調査」によると、物価上昇を主な理由として「前年に比べて暮らしにゆとりがなくなってきた」と回答した人は年平均57.6%と、令和2年平均の40.4%から17.2ポイント上昇するなど、生活は厳しさを増しています。
「令和7年大分県人口推計報告」によりますと、県の人口は3年連続で自然減が1万人を超え、戦後最少を更新し、本市においても、平成20年以来、17年ぶりに人口が47万人を下回りました。加速する人口減少や少子高齢化、グローバル化の進展等による社会情勢の変化に伴い、新たな課題も生じています。本市の健康寿命は男女ともに年々高くなっていますが、高齢化率は令和17年に32%へ達すると予測され、要介護者や認知症患者の増加が見込まれます。また、市民一人ひとりが人権を尊重して多様性を認め合い、お互いに支え合い、助け合う共生社会の実現をめざす中、高齢者や子ども、性的マイノリティその他のあらゆる人権問題が存在します。さらに、地域コミュニティの機能が低下することで、必要な支援を受けることができず、社会的に孤立してしまう人が出てくるなど、地域における安全・安心の確保が懸念されています。
こうしたことから、本市では「ひとが真ん中。」を基本姿勢として、全ての市民が身体的、精神的、そして社会的にも満たされたウェルビーイングな社会、誰もが幸せを実感できる大分市の実現をめざし、市政運営に取り組んでいます。
今年度の取組につきましては、「ひとを守る」取組として、避難所機能の強化と教育環境の向上を図るため、全ての市立小中学校の体育館に空調設備を整備しました。また、昨年10月からは、救急隊がマイナンバーカードを利用して傷病者に、より適切な処置を行う「マイナ救急」の実証を開始するなど、市民の皆様が安全・安心に暮らせる環境づくりを推進しています。
次に、「ひとを育む」取組についてです。本格的な人口減少社会を迎える中、進学や就職を機に大分を離れると戻る機会が少ないことが課題のひとつと捉え、昨年7月に、県外から里帰り出産する妊婦を受け入れる家庭に対する経済的支援と産婦への育児支援を開始し、本年2月末時点で154件の申請がありました。また、児童生徒の健康確保と負担軽減の観点から、夏季休業期間を7日間延長するとともに、不登校支援として、メタバース空間におけるコミュニケーションを通じ、個別相談や学習支援につなぐなど、全ての子どもが健やかに育つことができる社会づくりを図っています。
次に、「ひとを支える」取組についてです。本市の生産年齢人口は減少しており、市民サービスの向上や行政事務の効率化のためには、DXの更なる推進が重要です。昨年4月に設置した「デジタル戦略局」を中心に全庁的なDXを進めており、インターネット上で読書が楽しめる「おおいたし電子図書館」の開館、利便性の高い電子母子手帳アプリや「こどもルーム」の入退館アプリの導入など、デジタル技術を活用し、質の高い市民サービスの提供に取り組んでいます。
次に、「ひとを豊かに、元気にする」取組についてです。昨年8月に初開催した科学体験イベント「おおいたサイエンスパーク2025」には、2日間で約5,400人が来場し、多くの子どもたちが科学にふれる貴重な機会となりました。「おおいた『夢』花火」については、約13万人の来場者でにぎわったほか、3年に一度開催しているアートフェスティバルには、約34万人が訪れるとともに、大分市を舞台にした短編映画「デイズ~かけがえのない日々~」が市内外で上映されるなど、本市の魅力を広く発信できたものと考えています。
昨年は、ルイス・デ・アルメイダの生誕から500年にあたる節目の年でした。日本で初めて育児院や西洋式病院を設立し、西洋外科医術を施した功績を称え、記念フォーラムと特別展を開催しました。また、11月には「南部スポーツ交流ひろば」の供用を開始するとともに、本年4月からは、本格的なアーバンスポーツ施設として、大手公園にスケートボードパーク、南大分スポーツパークに3ⅹ3バスケットボールコートがオープン予定です。さらに、若草公園の中央広場の芝生化に着手するなど、中心市街地のにぎわいや憩いの機能を高め、若者や子育て世帯にも魅力あるまちづくりを進めています。
限られた行政資源の中で、市勢を発展させていくためには、それを下支えする安定的な財政基盤の構築が不可欠です。選択と集中の考えのもと、事務事業全般にわたり見直しを行っており、行政改革推進プランの取組における歳入と歳出を合わせた効果額は、令和5年度が29億円、令和6年度は22億円、合計で51億円を超えています。今後とも、歳入・歳出両面にわたる取組をより一層推進してまいります。
市長就任以来、「ひと」を中心に置いたまちづくりを進めると同時に、職員の意識改革も図ってまいりました。このような中、法律等に基づく許認可などの申請に対する審査基準の不備や、昨年2月の官製談合事件、5月の入札妨害事件などの不祥事が発生しました。共通するのは、前例踏襲を背景とするコンプライアンス意識の欠如です。二度とこうした事態を起こさないため、人権に関する条例を新たに制定するほか、職員の法令遵守及び倫理の保持に関する条例の改正、公益通報制度の改善など、更なる再発防止策を講じ、市民に信頼される市政の確立に向けて取り組んでまいります。
本年、私が市長となって4年目を迎えます。市長選に当たって市民の皆様にお示しした「政策集」に掲げた68項目全てについて実現又は方向性を決定しました。これまで実現した取組を含め、令和7年度12月補正予算計上分までを合わせますと、134の事業を新たに実施し、60の事業を拡充しています。特に、多くの部局に関わり実現に時間を要する重要な取組については、現在、「大分市総合政策企画会議」において次の4つの部会を設け検討を進めています。脱炭素社会部会では2050年カーボンニュートラル達成に向けた取組、医療と介護のネットワーク部会ではICTの活用などによるネットワークの構築、交通システム部会では交通に関わる施策の体系的な整理と渋滞緩和、市有施設を活用した中心部の活性化部会では県都を象徴する中心部の市有施設の在り方について、それぞれ議論を深めてまいります。
とりわけ、中心市街地全体の魅力を高める22街区、54街区の利活用については、新たなアイデアをご提案いただいた民間事業者の皆様との対話を経て、今後は外部有識者による協議会や、若者が積極的に参画できる意見交換の場などを通じて検討を進め、年内を目途に市民の皆様に方向性をお示ししたいと考えています。また、民生部門の電力消費に伴うCO2排出の実質ゼロと地域課題解決の同時実現を目指す「脱炭素先行地域」の取組として、去る2月13日に本市の提案が国から選定されました。本事業を通じて、本市の取組テーマである「地域医療の継続性の向上」を図りながら脱炭素社会の実現に向けた更なる取組を推進してまいります。さらに、交通渋滞緩和につながる施策の一つとして、昨年10月に市職員の時差通勤を試行的に実施しました。検証の結果、「朝の通勤時間帯ピーク時の交通量」は前年同月に比べて減少するなど、一定の効果が確認され、本年4月から本格運用することとしました。その効果をさらに高めるために、民間事業者との連携についても進めてまいります。
任期の最終年に当たり、佐賀関の復興を着実に前進させることと併せて、物価高への対応として、生活者はもとより事業者へも目配りしつつ的確な対策を講じてまいります。また、今後の人口減少・少子高齢化をはじめデジタル化の進展、脱炭素社会への移行など、社会経済情勢が変化する中で、県全体の発展をけん引する先導的な役割を果たしながら、国や県、周辺自治体とも連携してまいります。
引き続き、「ひとが真ん中。」を基本姿勢とし、ひとを守り、育み、支え、そして、豊かに、元気にするためのまちづくりをより一層力強く進め、次の世代にとっても誇りがもてる大分市の実現をめざしてまいります。
以下、このような考え方で編成した令和8年度当初予算案について説明いたします。

予 算 議 案

予算編成と予算概要

まず、予算編成と予算概要について説明いたします。
内閣府が公表しました本年2月の月例経済報告では、景気は、米国の通商政策の影響が残るものの、緩やかに回復していると示されています。
こうした状況の中、本市の新年度市税収入は、個人所得の伸びによる個人市民税や償却資産に係る固定資産税の増収などにより、今年度当初予算に比べ市税全体で37億円ほど増加する見込みとなっています。
しかしながら、令和6年度決算においては、財政構造の弾力性を示す経常収支比率は97.0%と依然として高い水準で推移しており、特に扶助費をはじめとした社会保障関係費や近年の民間給与引上げに伴う職員人件費の増加など、義務的経費の大幅な伸びに歳入が追い付かない状況となっています。
さらには、エネルギー、物価、労務単価の高騰により様々な経費が増加しており、令和5年度決算では30億円、令和6年度決算では23億円と2年連続で主要3基金を取り崩す対応を余儀なくされました。
加えて、公債費についても、昨今の金利上昇や新環境センター整備事業の進捗に伴う市債借入の大幅増などにより、利払い費の負担増が見込まれることから、新年度以降も厳しい財政状況が続くことが懸念されます。
こうした状況を踏まえ、新年度の当初予算編成に当たりましては、社会経済状況の変化などから必要性が低下している事業、費用対効果が低い事業などについて、全部局を挙げて見直しを実施するとともに、徹底したコスト意識をもって歳出の見積もりを精査し、経費の縮減を図りました。
その一方で、佐賀関大規模火災の復興支援をはじめ、長引く物価高への対応、子育て施策の充実や高齢化の進展を踏まえた社会保障施策、安全・安心な医療・防災体制の構築、脱炭素への取組、DXの推進など、複雑化・多様化する市民ニーズに的確に応えていくとともに、地域経済の下支えにも配慮し、様々な行政課題の解決に向けて積極的に取り組んでいかなければなりません。
このように、限られた財源の中で、必要な施策にはしっかりと予算を確保しながら、これまで以上に事業の取捨選択を徹底するなど、大変厳しい予算編成作業を経て、「ひとが真ん中。」を基本姿勢とした施策を中心に、効率的かつ効果的でメリハリのある予算案を作成しました。
その結果、新年度の当初予算の規模としましては、
一般会計で                 2,232億5,500万円
特別会計で                 1,069億1,900万円
水道事業会計で              178億2,400万円
公共下水道事業会計で     321億1,400万円
総予算額で                 3,801億1,200万円
となり、これは今年度当初予算との比較で申し上げますと、一般会計は1.5%の減ですが、新環境センターの整備費をはじめ、国の補正予算への対応に伴う前倒し計上分を含んだ今年度3月補正予算の約348億円を加味し、同じ条件で比較しますと、11.9%の増となり、実質的には過去最大の予算規模となっています。
また、特別会計は1.9%の増、水道事業会計は4.2%の減、公共下水道事業会計は8.2%の増であり、総予算額では0.1%の増となったところです。
それでは、歳出の主なものについて、順次説明いたします。

佐賀関復興関連事業

はじめに、「佐賀関大規模火災復興関連事業」です。
大規模火災からの復興に関しては、これまで財源確保のための国に対する要望も含め、速やかな予算措置を講じるとともに、本市として可能な限りの対応を行ってまいりました。
これから復興の新たなフェーズに移行するにあたり、新年度の当初予算では、14事業3億5,500万円の関連予算を計上しています。
本市としましては、国・県・民間との連携のもと、適宜必要な予算措置を講じながら、被災者の方々の意向を尊重した復興を目指し、着実に取組を進めてまいります。
その主な取組については、まず、ハード事業として、佐賀関復興市営住宅建設事業には債務負担行為の設定と合わせ、10億4,200万円を計上しています。
これは、自立再建が困難な被災者の生活再建の柱となる恒久的な住まいを確保するため、佐賀関田中地区に復興市営住宅を建設するもので、1日も早い生活の再建と安定に向けて早期完成を目指します。
また、市道田中線外道路整備事業に4,800万円を計上しています。
これは、当地区の主要防災道路となる市道田中線のほか周辺道路の整備を行うもので、新年度は用地測量及び設計業務を実施します。
このほかには、道路整備に伴い必要となる排水管の更新・付替及び防火水槽の設置に係る設計業務などのほか、水道管路の整備を行います。
次に、ソフト事業として、被災者見守り・相談支援事業に2,800万円を計上しています。
これは、市営住宅への入居等、被災前と異なる環境に置かれている被災者に対し、引き続き見守り訪問や日常生活の困りごとについての相談を行うもので、被災者の方々の孤立を防止するとともに、安心して日々の生活が送れるよう支援します。
また、地域を離れて暮らす方や地域を守り続けている方が一堂に集い、地域の絆を確かめ合う交流の場を引き続き提供し、復興にあたって重要となる地域コミュニティの維持を図ります。
なお、これら復興関連事業のためにいただいた寄附金等については、基金への積立を行い、適切に資金管理を行う中で、貴重な財源として有意義に活用してまいります。

物価高騰対策関連事業

続きまして、「物価高騰対策関連事業」です。
物価高が継続する中、国は、昨年12月に成立した今年度補正予算において、地方自治体が地域の実情に応じた生活者・事業者への支援が行えるよう、重点支援地方創生臨時交付金の大幅な追加交付を決定し、食料品の物価高騰に対する特別加算措置や中小企業・小規模事業者の賃上げ支援を推奨するメニューなどを示しました。
こうした状況を受け、本市では、まず今年度12月補正予算において、プレミアム付商品券発行事業など、早期に着手すべき3事業について36億3,000万円の予算措置を講じるとともに、新年度においては、さらに幅広く市民への支援が行き届くよう16事業、42億5,762万2千円を計上したところです。
その主な取組については、はじめに、低所得者世帯への支援として、住民税非課税世帯給付金事業に7億6,000万円を計上しています。
これは、令和8年度の住民税非課税世帯に対し、一世帯当たり1万円の給付金を支給するもので、物価高騰の負担感が大きい低所得者世帯の生活を支援します。
また、一般家庭や事業者を対象として、水道料金の基本料金4か月分を口径に応じて本年2月検針分から減免しており、引き続き新年度に実施するための経費5億6,600万円を計上しています。
さらに、中小企業・小規模事業者への支援として、中小企業等賃金引上げ奨励事業に4億円を計上しています。
これは、持続的な賃上げを行う市内の中小企業等に対し奨励金を交付し、人材の確保及び定着を後押しするものです。
このほかにも、今年度に引き続き、小規模事業者が行うDXによる販路開拓や業務効率化及び中小企業等が行う脱炭素化への取組を支援します。
また、省エネ性能に優れた家電製品の購入費を助成する省エネ家電購入促進事業には3億円を計上し、新年度は予算を拡充するとともに、新たに家庭用LED照明を助成対象に加え、家計負担の軽減と温室効果ガス削減の更なる推進を図ります。
さらに、近年、増加傾向にある有害鳥獣からの農作物や生活環境への被害拡大を防ぐため、防護柵設置に係る補助金の予算を拡充し、被害防止対策を強化します。
このほかの取組として、高齢者や障がい者福祉施設、幼児教育・保育施設に対して、電気代等高騰相当額を助成するほか、交通事業者や漁業者、畜産経営者などへの支援、市立中学校の給食材料費高騰分に係る経費に交付金を活用するなど、幅広く物価高騰対策を講じることとしています。

次に、私の掲げる5つのまちづくりの観点から、新規、拡充事業を中心に、順次説明いたします。

ひとを守る

はじめに、「ひとを守る」についての主な事業として、まず、防災関係については老朽及び準老朽危険空き家等除却促進事業に1,770万円を計上しています。
これは、老朽化した危険な空き家等の除却費用に対し助成するもので、新年度は予算を拡充し、佐賀関大規模火災で改めて災害リスクへの影響が浮き彫りとなった空き家対策の推進に取り組みます。
また、家屋の被害認定調査から罹災証明書の交付、生活再建支援に至る被災者情報を一元管理するシステムを導入し、発災時における被災者への迅速な支援や災害対応業務の効率化を図ることで、情報収集・分析・伝達の高度化、災害への対応力向上など、防災体制のさらなる強化に努めます。
次に、医療関係では、画像診断等AI導入費助成事業に900万円を計上しています。
これは、画像診断等AIを導入する医療機関に対し、その費用の一部を助成するもので、画像診断業務の補助及び事務作業の効率化を図ることで、医療サービスの充実と医療従事者の業務負担軽減に取り組みます。
また、救急医療については、マイナ救急実施事業を本格実施し、救急現場において傷病者のマイナンバーカードを活用することで適切な応急処置や搬送時間の短縮を図ります。
このほか、高齢者世帯の防犯対策として、特殊詐欺被害防止機能付き電話機の購入費への助成について予算を拡充するとともに、新年度は新たに個人宅に設置する防犯カメラを補助対象に加え、犯罪の抑止効果を高めることで安全・安心なまちづくりを推進します。

ひとを育む

続きまして、「ひとを育む」についての主な事業として、まず、市立小学校給食費無償化事業に16億9,608万円を計上しています。
これは、子育て世帯のさらなる経済的負担を軽減するため、市立小学校に在籍する児童の学校給食費を無償化するもので、国・県の交付金の基準額を超える部分についても、公費負担を行います。
本市では、令和5年度3学期から先行して市立中学校の給食費無償化を実施しており、新年度からは市立小中学校の給食費が全て無償化となります。
また、5歳児健康診査事業には320万円を計上しています。
これは、おおむね4歳6か月から5歳6か月、いわゆる年中の後半から年長の前半の幼児を対象にアンケート調査による一次健診を行い、課題があると懸念された場合に医師の診察による二次健診につなげるもので、就学までの早い時期に発達障害等を把握し、より長い期間の支援に取り組みます。
さらに、小児におけるRSウイルス感染症の予防のため、妊娠28週から37週に至るまでの妊婦を対象とした定期接種を開始します。
このほかには、3歳未満の未就園児を対象に、就労等の要件を問わず一定時間数まで保育所等が利用できる「こども誰でも通園制度」を新年度から本格実施し、多様なニーズに対応した子育て支援に取り組みます。
次に、教育環境の充実について、賀来小中学校施設整備事業には、国の補正予算に伴う今年度3月補正予算への前倒し計上分を含め、5億6,179万2千円を計上しています。
新年度は、新校舎建設や長寿命化改修工事を開始する予定としており、義務教育学校への移行に向け、9年間の系統的な教育活動が可能となるよう整備を進めます。
また、明治小学校施設整備事業には、今年度3月補正予算前倒し計上分を含め、2億4,924万円を計上しており、新年度は改築設計業務の完了後、新校舎の建設工事に着手し、狭隘なグラウンドの拡大や多数あるプレハブ校舎の解消などの施設整備に取り組みます。

ひとを支える

続きまして、「ひとを支える」については、まず、窓口スマート化事業に1億7,517万9千円を計上しています。
これは、市民課をはじめ、窓口関係課及び各支所において「書かない窓口支援システム」の導入等を進めるもので、来庁者の待ち時間短縮や手続負担軽減などの利便性向上と職員の業務効率化を図ります。
また、市立の保育所及び認定こども園において、キャッシュレス決済や口座振替による利用料等の徴収を開始するとともに、私立認可保育所等に対しては、キャッシュレス決済のシステム導入に係る経費の一部を助成することで、保育現場のDXを推進します。
このほか、外国人と日本人がともに暮らしやすいまちづくりを推進するため、多文化共生を推進する担い手の育成や市民意識の啓発に向けた情報発信などに新たに取り組みます。
また、施設の老朽化により建替を進めてきたしらゆりハイツについては、今年度末までにバリアフリーとプライバシーに配慮した新施設に入居者が移転する予定であり、新年度は南棟の解体工事等を行います。

ひとを豊かに

続きまして、「ひとを豊かに」についての主な事業として、まず、脱炭素先行地域づくり事業に4億7,076万7千円を計上しています。
これは、本市の人工透析患者数の割合が中核市で上位となっている背景を踏まえ、災害に弱いとされている透析医療を支える体制の強化と、高齢化の進展や感染症の影響等から在宅医療をはじめ、複雑化・多様化する医療ニーズ等に対応するため、脱炭素施策によって平時・有事における地域医療体制の強化を図るものです。
本市の事業提案が国から選定されたことを受け、新年度から本格実施となりますが、具体的には、災害医療の最前線となる医療機関に対し、災害時の電力源複層化に資する医療機器用蓄電池や太陽光発電設備等の導入を支援するなど、脱炭素の推進と地域医療体制強化の同時実現を目指し、取組を進めます。
あわせて、将来的な電力源複層化の手段とするため、これからの脱炭素を支える水素エネルギーや新たな技術を活用した発電設備の導入など、事業効果を一層高める取組の検討を行っていきます。
また、新環境センター整備事業には、国の補正予算に伴う今年度3月補正予算分と合わせて312億2,891万2千円を計上しています。
新年度は、今年度に引き続き、プラント設備の建設や特別高圧電線路の整備等を進めるとともに、センター敷地入口の国道10号上尾トンネル北交差点改良工事に着手します。
なお、市民公募及び選定委員会を経て、先般、施設の名称が「みどりの森環境センター」に決定しました。「自然豊かな立地場所から環境保全など自然界との関わりがイメージでき、かつ親しみやすい施設に」という名称に込められた思いに相応しい施設となるよう、令和9年度の供用開始に向けて事業を進めます。
このほか、「ふれあい交通」の一部地域において、接続先に支所や駅を加え、所定の区域内で予約に応じて柔軟に経路を変更するデマンド型交通の実証実験を行い、公共交通ネットワークの再構築に向けた検討を行います。

ひとを元気に

最後に、「ひとを元気に」についての主な事業として、まず、アーバンスポーツの魅力創出への取組には、1,343万1千円を計上しています。
これは、スポーツによる新たな魅力を創出し、地域の活性化へとつなげていくもので、今年度に引き続き、九州大会規模のスケートボード大会を開催するほか、アーバンスポーツの「見る楽しさ」と「体験する面白さ」を提供するイベントを実施し、競技の普及啓発と若者にとって魅力あるまちづくりに取り組みます。
また、インクルーシブ遊具体験会の開催経費として、500万円を計上しています。
これは、誰もが安心して利用できる「インクルーシブ広場」の整備に向けた実証実験として行うもので、新年度は市内中心部である大分城址公園内にて開催を予定しています。
加えて、現在、再整備中の若草公園においては、「ユニバーサルブランコ」の設置を計画しており、あらゆる子どもたちが楽しめる場の提供を進めます。
このほか、昨年、荷揚複合公共施設で開催し、好評を博した科学体験イベント「おおいたサイエンスパーク」については、新たにアートプラザを会場として追加し、子どもから大人まで科学の魅力をより伝えられる体験型コンテンツとして実施します。

以上が私の掲げる5つのまちづくりに基づく主な事業です。

次に、特別会計の主なものについて、説明いたします。
まず、国民健康保険特別会計には、478億5,500万円を計上しています。
その主なものは、被保険者に係る保険給付費及び国民健康保険事業費納付金の計上です。
介護保険特別会計には、474億4,700万円を計上しています。
その主なものは、居宅介護サービス給付費及び施設介護サービス給付費の計上です。
後期高齢者医療特別会計には、104億5,600万円を計上しています。
その主なものは、大分県後期高齢者医療広域連合へ納付する保険料負担金の計上です。
水道事業会計には、178億2,400万円を計上しています。
その主なものは、浄水場や配水管等水道施設の維持管理経費のほか、管路の耐震化や浄水施設の更新などに係る経費の計上です。
公共下水道事業会計には、321億1,400万円を計上しています。
その主なものは、水資源再生センターや管路等公共下水道施設の維持管理経費のほか、汚水雨水管の整備や雨水排水ポンプ場の建設などに係る経費の計上です。

令和7年度一般会計補正予算

次に、議第12号令和7年度一般会計補正予算(第7号)について説明いたします。
今回の補正額は347億6,400万円を計上しています。
これは、主に国の補正予算に対応し、新年度予算から前倒しで計上するもので、新環境センター整備事業に係る建設一時払金をはじめ、賀来小中学校や明治小学校、その他小中学校の施設整備費のほか、庄の原佐野線の整備等に係る県工事負担金、公園施設の長寿命化改修に係る経費などの追加計上です。

令和7年度特別会計補正予算

特別会計については、水道事業会計に9,000万円を計上しています。
これは、国の補正予算に対応し、医療機関、避難所等の重要給水施設へ繋がる管路の耐震化を行う経費の計上です。

専決処分した補正予算の報告

次に、令和8年1月23日付けで専決処分しました補正予算について報告します。
これは、去る1月23日に衆議院が解散されたことに伴い、2月8日に執行された衆議院議員総選挙及び最高裁判所裁判官国民審査に係る経費2億円を計上したものです。

 一 般 議 案

次に、一般議案の主なものについて説明いたします。
まず、議第15号は、大分市一人ひとりが互いの人権を尊重し合う社会づくり条例の制定についてです。これは、人権に関する問題がより複雑化かつ多様化する中、あらゆる人権に関する課題解決に向けた取組を推進することにより、差別のない、すべての人が互いの人権を尊重し合う社会の実現を図るため、大分市あらゆる差別の撤廃及び人権の擁護に関する条例を廃止するとともに、新たに条例を制定しようとするものです。
議第16号は、大分市特定乳児等通園支援事業の運営に関する基準を定める条例の制定についてです。これは、子ども・子育て支援法の一部改正に伴い、特定乳児等通園支援事業(こども誰でも通園制度)の運営の基準について条例を定めようとするものです。
議第21号は、大分市における公正な職務の執行の確保等に関する条例の一部改正についてです。これは、職員の倫理的自覚を一層促すとともに、不当要求行為を報告しやすい環境の整備等をしようとするものです。
議第24号は、大分市地域づくり推進基金条例の一部改正についてです。
これは、佐賀関大規模火災からの復興などのためにいただいた企業版ふるさと納税に係る寄附金について、後年度にも活用するため、大分市地域づくり推進基金に積み立てた場合の使途を定めようとするものです。
議第29号は、大分市国民健康保険税条例の一部改正についてです。これは、国民健康保険財政の健全化を図るため、国民健康保険税の額の改正をするとともに、子ども・子育て支援納付金課税額を定めようとするものです。
議第30号は、大分市都市公園条例の一部改正についてです。これは、南大分スポーツパークの3x3バスケットボールコートが4月1日から供用開始となることに伴い、同施設を有料公園施設としようとするものです。
議第35号は、大分市学校給食費の管理に関する条例の一部改正についてです。これは、保護者負担の軽減を図ることを目的として、大分市立小学校及び義務教育学校の前期課程の児童に提供する学校給食に係る学校給食費を無償化しようとするものです。
議第36号は、大分市交通安全対策会議条例の廃止についてです。これは、大分市交通安全計画に係る事務を所掌する交通安全対策会議を廃止しようとするものです。
議第37号は、大分市障害者福祉手当条例の廃止についてです。これは、市内に住所を有する障がい者を対象に、障がいの程度などに応じて支給する大分市障害者福祉手当を、令和8年8月1日をもって廃止しようとするものです。
議第38号は、連携協約の協議についてです。これは、大分市都市広域圏に係る連携協約を佐伯市と締結しようとするものです。

その他の議案につきましては、その都度担当者から説明させます。
何とぞ、慎重御審議の上、御決定賜りますようお願いいたします。
 

お問い合わせ

財務部財政課 

電話番号:(097)537-5607

ファクス:(097)532-3511

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