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更新日:2025年8月7日
提案理由説明に入ります前に、職員の不祥事について報告いたします。
まず、職員が「官製談合防止法違反」などの罪に問われた件についてですが、公判中であった職員が7月22日に有罪判決を受けたことから、去る7月25日付けで停職6月の懲戒処分としました。
本件により、職員5名が罰金刑に処せられたことになります。
現在、第三者調査委員会による調査が進められており、事実関係の把握や原因究明、再発防止策などについて、公平・公正な立場から検証が行われているところです。
裁判では、業者側への「過剰な配慮が慣例化していた」と触れられましたが、このような不祥事が起きたことは誠に遺憾であり、市民の皆様の信頼を著しく損ねたことに対しまして、心からおわびを申し上げます。
また、「このような事案に関し、個人ではなく組織で対応すべきであった」と指摘されたように、今後は、全部局を挙げて綱紀の粛正及び服務規律の厳守について徹底を図るとともに、これまで以上に職員が一丸となって自律自戒を心がけ、市民の皆様の信頼回復に努めてまいります。
次に、令和6年4月及び5月に本市が執行した指名競争入札に関し、度重なる議員からの求めに応じ、予定価格を漏洩した疑いがあるとされ、職員2名が地方公務員法の守秘義務違反の疑いで、去る7月14日に大分地検に任意送致された事件への対応についてです。
事件に関連する2社に対して、それぞれ6月18日付け、7月11日付けで指名停止の措置を行い、そのうちの1社と、計5件の業務委託契約の継続について協議を行ったところ、8月6日、昨日、契約を解消することで合意が得られたことから、8月15日付けで当該業務委託契約を解除することとしました。
本件につきましては、内部調査による事件の事実確認を進めており、再発防止に向け、しっかりと取り組んでまいります。
それでは、令和7年第1回大分市議会臨時会が開会されるに当たりまして、提出いたしました諸議案の概要を説明いたします。
まずその前に、去る7月20日に行われました第27回参議院議員通常選挙についてです。
本市における今回の投票率は、若い世代の投票率が上がったこともあって56.92%となり、前回の令和4年に比べて、6.65ポイント上回る結果でした。市民の皆様の生活に直結する課題が争点になっていたことが要因の一つではないかと考えています。
今回の選挙により、衆議院につづき参議院でも少数与党となりました。与野党で議論を尽くし、物価高対策をはじめとする重要政策が滞ることのないように取り組んでいただきたいと思っています。
次に、最近の市政の動きについて報告いたします。
まず、夏のイベントについてです。
去る7月27日に開催された、ななせの火群まつりには3万5千人、また、8月1日、2日に開催された、大分七夕まつりには、2日間で延べ39万人の皆様にご来場いただきました。祭りを通して地域の伝統に触れるとともに、大分の夏の風物詩を存分に楽しんでいただいたものと思っています。
今後も、8月23日に行われる本場鶴崎踊大会など、各地域の特色ある祭りが続きます。祭りは、地域の活性化や絆づくり、豊かな人間形成などに通じることに加え、一度大分を離れた人が、再び戻ってくる大きなきっかけにもなります。市民の皆様と力を合わせて、次世代へ引き継いでまいりたいと思っています。
また、8月30日には、おおいた「夢」花火が開催されます。今年度は、264の企業、団体の皆様から多額のご協賛を、また、個人の皆様からは、有料席の購入やクラウドファンディングでご支援をいただく中、昨年度より1,000発多い8,000発の花火の打ち上げを予定しています。新たに設置しました有料階段席やメッセージ花火の打上についてはまだ募集していますので、引き続きご協力のほど、よろしくお願いいたします。
夏の終わりを締めくくるビッグイベントとして、末永く続く魅力ある花火大会を市民の皆様と創っていきたいと考えています。
次に、熱中症対策についてです。
昨年度の大分県における熱中症警戒情報の発表は、制度の運用開始以降最多となる50回でした。今年度も、6月29日以降、連日のように発表されており、本市においても市ホームページや市防災メールで情報の発信を行っています。
そのような中、民間施設のご協力もあり、7月末現在で合計119カ所の施設を「クーリングシェルター」や「涼みどころ」として指定し、県内に熱中症警戒情報が発表された場合に、暑さをしのぐ場所として開放しているところです。
また、本市においては、『スポーツ活動・イベント等における熱中症対策の手引き』を作成し、暑さ指数(WBGT)を用いた日常生活や運動に関する指針などをお知らせしています。
本手引きを踏まえた新たな取組として、今年度から、熱中症による健康被害を防ぐために市有施設の使用をキャンセルした場合、一定の条件を満たせば使用料を還付できることとしました。
市民の皆様には、スポーツ活動等の実施の可否や適切な熱中症対策について本手引き等を活用され、暑い夏を安全に過ごしていただきたいと考えています。
次に、22街区、54街区の利活用に向けた民間アイデアの募集についてです。
22街区、54街区の利活用については、令和元年にも民間アイデアの募集を行ったところですが、今回、その後の社会情勢や市民ニーズの変化を踏まえ、より実現性の高い新たな意見を広く伺うこととしました。
今後、寄せられたアイデアをもとに、市民の皆様との意見交換を実施する予定であり、特に、本市の未来を担う若者が積極的に参画できる機会を設ける中で、利活用の方向性を検討してまいりたいと考えています。
民間事業者の皆様には、22街区、54街区の利活用について、本市中心市街地全体の魅力を高めるとともに、市民にとってより良い生活習慣や、豊かな暮らしを支える環境の創出、すなわち「ウェルビーイングな社会の実現」を目指すためのご提案をいただきたいと考えています。
次に、公共施設使用料の減免基準の見直しについてです。
本年3月に策定した『大分市公共施設使用料算定基準』の中で、「減免措置はあくまで例外であり、際限なく広がることは受益者負担の原則に反するため、減免の適用事由についても統一的な基準を定め、減免についても必要と認められるものに限定する」との考え方を示したところです。
この考え方に基づく減免基準の見直しについては、議員の皆様から様々なご意見をいただいたことから、公共施設を利用する方、利用しない方を含め様々な立場の市民の皆様からもご意見をいただくため、現在、無作為抽出した3,000人を対象にアンケート調査を実施しているところです。
また、10月には、減免基準の改正の影響が大きい学校施設を利用する方を主な対象者とした説明会を、市内各地域において実施する予定です。
今後、アンケート結果の分析や利用者の皆様への説明を行う中で、公共施設の利用者と未利用者の公平性・公正性を確保するための施設使用料減免基準の見直しについての検討を進めてまいります。
それでは、提出いたしました議案3件について説明いたします。
まず、議第88号及び議第89号は、消防体制及び救急救助体制の充実を図るため、はしご付消防自動車及び高規格救急自動車を更新しようとするものです。
議第90号は、工事請負契約の締結についてです。これは、大分市公共施設等総合管理計画に基づく大分市消防総合訓練所の長寿命化に係る補助塔改築工事について請負契約を締結しようとするものです。
以上が提出いたしました議案の概要です。
何とぞ、慎重御審議の上、御決定賜りますようお願い申し上げます。