ドゥマーンvol.70 2026.3 【1面】 わたしのタイミング・・・(漫画) 結婚も仕事も人生も。決めるタイミングは人それぞれですよね。 誰もが自分らしい選択ができる社会へ! 【2面】 知っておきたい! リプロダクティブ・ヘルス/ライツ リプロダクティブ・ヘルス/ライツの4つのポイント ●自分で決める権利 いつ子どもを持つか、避妊するか、産まないかは自分で決める。誰かの考えを押し付けられたり、誰かに無理やり決められたりしてはいけません。 「子どもは?」「2人目はまだ?」など言われても、決めるのはあなた自身です。 ●健康でいる権利 性や妊娠・出産、避妊、性感染症などに関して、正しい情報を得て、安心して医療やケアを受けられること。 たとえば「生理痛がひどいけど、みんなも我慢してるから」と、あきらめないでください。休暇をとったり、病院に行くことも権利の一つです。 ●正しい情報を得ること 嘘や偏った話じゃなくて、正確な情報、相談、年齢に合った性教育が受けられること。十分な情報があってはじめて、自分で判断できるようになります。 知識があればネットなどでも正しい情報のみを選択できます。 ●すべての子どもが、健全に生まれ育つこと 赤ちゃんが健全に生まれるためには、まず「産む側」の健康と安全が守られ、生まれた新生児が生存の危機にさらされず成長できる環境であること。 「子どもを持つ」という選択をした人が、その結果として安全に産み、育てられる環境があって初めて、その選択(自己決定)が尊重されたと言えます。 セルフチェックリスト 自分の体のことで、困ったときに相談できるところや人がいますか? パートナーに対して、自分の気持ちを正直に伝えられていますか? 「みんながそうだから」ではなく、「自分はどうしたいか」で選べていますか? どうして今、リプロダクティブ・ヘルス/ライツ? これまで、女性の体は「子どもを産むためのもの」として社会的に扱われがちでした。しかしこの権利は「女性が自分自身の人生の主役になるため」に欠かせないものです。 また、これは女性だけの問題ではありません。 パートナーとともに理解を深めることで、お互いを尊重し、より心地よい関係を築くためにとても大切な考え方なのです。 【3面】 海外でみる男女共同参画 シリーズ第7弾~イギリス編~ イギリス:「イングランド」「スコットランド」「ウェールズ」「北アイルランド」で構成されている。首都はロンドン。 人口:約6,900万人  イングランドといえば、ビッグ・ベン、サッカーのプレミアリーグ、ハリーポッター、アフタヌーンティー、パンクロック、ビートルズ、エド・シーランなど、伝統と自由が融合している国。 ジェンダーギャップ指数:男女の格差がどれくらいあるかを数値化したもので、経済・教育・健康・政治の4つの分野を評価します。スコアが1に近いほど平等です。2025年の発表では148か国中、アイスランドが1位(0.926)、イギリスは4位(0.838)、日本は118位(0.666)でした。 名前:Charlotte Eaton(シャーロット イートン) 仕事:ALT(Assistant Language Teacher)小学校の外国語指導助手 出身:イギリス(イングランドのロックスビー村(Roxby) 「~by」で終わる地名はヴァイキングが作った村という意味で、シャーロットさんはヴァイキングの末裔なのだそう。 ―シャーロットさんはどういう経緯で大分市に来たんですか? 日本が好きで、以前山口県に留学したこともあって、もう一度日本に行きたいと思ってALTに応募して大分市に派遣され、今は市内の小学校で英語を教えています。 ―イギリスと日本の小学校の違いってありますか? あります。私が働いている小学校だけかもしれませんが、男女の区別がないです。例えば重いものを運んでほしい時、日本の先生はクラス全員に「運んでくれる人いますか?」と聞きますが、私が子どもの時にはイギリスの先生は男子生徒にさせていました。 ―え~!そうなんですね。イギリスは昨年発表されたジェンダーギャップ指数では148か国中4位だったので意外です。 そうですね、ジェンダーギャップ指数はいい順位でした。でもまだ完全に男女平等ではないと思います。さっきも言いましたが、イギリスの小学校では先生が男の子=強い、女の子=かわいい と区別している気がします。 ―では、小学校以外のところでまだ平等じゃないと感じるところはありますか? 家庭と仕事かな。例えば、同じ仕事をしても男性より賃金が低い女性がいたりしますし、女性の方が育児時間は長いと思います。 ―え~!またまた意外!ジェンダーギャップ指数4位ですよね…?家事・育児は、やはり女性の仕事ということなんですか? いいえ、家事も育児もできる方がします。例えば女性が掃除をしたら男性が料理をするとか。でも女性の育児時間が長いと感じるのは、子どもが生まれた時、仕事をやめるママが多いからなんです。育児休暇の制度や4歳以下の子を保育所やベビーシッターに預けると、とても高いんです! 1人分の給料がそのまま消えてしまうくらい高くて…。お給料もらっても手元に残らないし、仕事から帰ったら分担するとは言っても家事育児もしなければならない…。だったら子どもが4歳になるまでママが一旦仕事を辞めようという家庭が多いんです。子どもが小学校に上がるころから復職する女性は多いと思います。復職は簡単にできますから。 ―そうなんですね。子どもがいて、一度キャリアがストップしていても復職に支障がないということなんですね。 ちなみにシャーロットさんは新婚さんだそうですが、周りから「子どもまだなの?」「若いうちに産んだ方がいいよ」なんて言われることはありますか。 友達や同僚は子どもは持ちたくないという考えの人が多いので言われることはありません。 唯一、両親には「孫はまだ?早く孫に合わせて」と言われます。 ―両親に孫をせかされるのは日本でもあると聞きます。(笑)シャーロットさんは子どもを持つか持たないか等のライフプランについてパートナーと話をしていますか。 はい。実はパートナーは子どもはいらない、私は子どもは欲しいと考えていたんです。そこでお互いの意見を尊重しつつ話し合い、将来子どもを持とうということになりました。両親にサポートをしてもらいながら子育ても仕事もしたいと考えています。 ―お互いに気持ちを言い合えて、話し合える関係性が素敵ですね。 ところで、イギリスといえばジェントルマン、レディーファーストのイメージがあるのですが、男女格差がなくなってきていると、レディーファーストの習慣もなくなりつつあるのでは? レディーファーストは、しっかり受け継がれていますよ。もし私のパートナーがレディーファーストをしてくれなかったら怒ります!(笑) ―ということは「女性」という理由で何か嫌な経験をしたこともなさそうですね。 そうですね。ほとんどないのですが、女性だから何も知らないと思われて、車のメンテナンスについて私のアドバイスを信用してもらえなかったことがありました。でも私に知識があることがわかると任せてくれるようになりました。 ―ここまで話を聞いていると、イギリスと日本の男女格差はあまり変わらないような気がしますが、ジェンダーギャップ指数では4位と118位…。どうしてイギリスは高いと思いますか。 う~ん…政治かな?イギリスでは1979年~1990年まで女性の首相でした。マーガレット・サッチャーです。今では下院女性議員比率は40%を超えてます。でも、去年、日本も女性の総理大臣が誕生しましたよね。なので、次のジェンダーギャップ指数では順位が上がるんじゃないですか。ちなみにジェンダーギャップ指数が始まった20年前、イギリスは9位(115か国中)でしたよ。 ―来年の順位には、私も期待しています。次の発表が楽しみです! 最後にヴァイキングの末裔ということで聞きたいのですが、ヴァイキング=男性優位な社会をイメージしますが、実際どうだったのか知ってますか? 私が聞いた話によると、男女平等な社会だったそうです。戦闘に参加する女性もいたと聞いてます。でも、同じコミュニティで女性に暴力をふるった男性は、みんなから非難されたそうですよ。家の財産の管理も、農場や貿易などの仕事にも女性が参画していたようです。 ―興味深いお話をありがとうございました。ジェンダーギャップ指数でイギリスに少しでも近づけるよう頑張ります。 ※本人の個人的な意見が入っていますので現状とは若干異なる場合があります。 【4面】 皆さんから応募いただいた「モヤっと」「イイね」エピソードを紹介します! ●家庭部門 毎日の食事作りや皿洗いなど、何もせずゴロゴロしている息子に対して何も思わなかったのに、娘には「ちょっとぐらい手伝ったら?」と言いたくなります。 常々「なぜ女性だけが家事をしなければならないの?」と思っているにも関わらず、娘にだけそう思ってしまう自分にモヤッとします。 ちなみに既婚の息子は自宅では皿洗い担当してまーす。(みーちゃんさん) ●職場部門 上司の送別会が近づいたある日、私は都合が悪く欠席で報告していたが、幹事の男性から、花束贈呈をお願いしたいから出席してほしいと依頼があった。出席予定者は他に大勢いるのに、女性であるという理由だけで花束贈呈(送別会への参加)を依頼してきたのだった。送別される人にとって花束を渡す人の性別など関係ないと思うのでモヤっとした。(抹茶アイスさん) ●学校部門 私のクラスは商業科で、男子7人、女子32人と人数に大きな差がある。そのため、話し合いの場では男子は意見を言いづらく、発言しても少数意見として流されてしまうことがある。しかし、これは男女の性格の違いではなく、人数差が生み出している問題だと思う。このままでは、クラスでさまざまな考えを出し合うことができない。少数派であっても安心して意見を言え、お互いを尊重し合えるクラスを作っていきたい。(矢野 陸翔さん) ●地域部門 地区の清掃行事で、男性は草刈り、女性はごみ拾いと最初から役割が決められていた。体力や得意は人それぞれなのに、性別で線をひかれていたことに「モヤッと」。 話し合えば、もっと公平で楽しい活動になるはずだと思った。(しんごちゃんさん) 今年は145作品の応募をいただきました。たくさんのエピソードをありがとうございました。